仕事場ではデスクトップパソコンを利用しているが、出先ではノートパソコンを使う人は多いだろう。最近はテレワークの実施によって、ノートパソコンを使う時間のほうが長くなったという人もいるはずだ。
デスクトップパソコンとノートパソコンでは、キーボードの配列が変わるので使いにくさを感じる人がいる。アルファベットキーの配列は原則同じだが、矢印キーや記号キーといったキーの場所が変わることが多いからだ。
またノートパソコンのほうがキーの数が少ないため、「Fn」と刻印されたマルチファンクションキーを採用する製品が多い。Fnキーと別のキーを押すことで省いたキーの役割を持たせているのだ。このため、ノートパソコンでは複数のキーを同時に押す機会が増える。例えば小指でFnキーを、薬指でAltキーを押しながら、さらに別のキーを押すといった感じだ。
慣れないキーボードを使ったり複数のキーを同時に押したりすると、打ち間違いや「小指や薬指がつる」といった状況が起きやすい。そうした状況を防ぐのに役立つのが「キー配列変更アプリ」である。
このアプリを使えば、使わないキーをよく使うキーに入れ替えるといったことが可能になる。キーボードの使い勝手が悪いと感じるなら、キー配列変更アプリを使って自分好みのキー配列に変えてしまおう。
マイクロソフトのPowerToysを使う
キー配列変更アプリは複数あるが、その中で使いやすいのが米Microsoft(マイクロソフト)が提供するユーテリィティーソフト「PowerToys(パワートイズ)」だ。PowerToysに含まれる「Keyboard Manager」でキーを変更できる。
ほかのキー配列変更アプリではレジストリーというWindowsの設定情報を変更してキーを入れ替えるのに対して、Keyboard Managerはタスクバーの通知領域に常駐して機能する。キー配列の設定を失敗して問題が発生しても、PowerToysを終了すれば元に戻るので対処しやすい。
PowerToysは「GitHub」というマイクロソフトの開発者向けのサイトでダウンロードできる。PowerToysのWebページ(https://github.com/microsoft/PowerToys)を開き、右側の「Releases」(https://github.com/microsoft/PowerToys/releases)をクリックしてインストールファイルを入手する。
Webページやインストーラーは英語で表示されるが、アプリ自体は日本語表示に対応している。なおPowerToysはひんぱんにアップデートされる。ここで紹介する情報は執筆時点のものである。