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 宇宙航空研究開発機構(JAXA)と三菱重工業は、2021年1月23日、三菱重工・名古屋航空宇宙システム製作所・飛島工場で、21年度に初打ち上げを予定している新型ロケット「H3」の第1段、第2段の報道公開を行った。公開された機体は初号機用。公開の後、1月26日にJAXA種子島宇宙センターへ出荷する。センター搬入後は各種試験に用いた後に、H3ロケット初号機として先進光学衛星「だいち3号」を搭載して打ち上げる。

 H3ロケットは14年度から開発を開始した、現行のH-IIA/Bロケットを継ぐ日本の次期主力ロケット。機体自体の低コスト化に加え、機体設計と運用の最適化で打ち上げ準備に必要な日数の半減を目標としており、トータルの打ち上げコストをH-IIA/Bの半分にあたる50億円程度に抑える。第1段の「LE-9」エンジンは、H-IIロケット第1段用の「LE-7」エンジン(1994年初号機打ち上げ)以来、27年ぶりの完全新規開発の液体ロケットエンジンだ。H3ロケット初号機は当初、20年度中(2021年3月まで)に打ち上げ予定だったが、20年夏に実施したLE-9エンジンのテストで不具合が発覚。エンジンの一部を再設計するため、打ち上げ予定が2021年度中に延期されている。

50億円は固体ロケットブースターを持たず、種子島宇宙センターから高度500kmの太陽同期極軌道に4tのペイロードを打ち上げられる「H3-30」という構成の場合の目標金額。

 以下、写真により機体細部を解説する。

三菱重工業名古屋航空宇宙システム製作所・飛島工場で公開されたH3ロケット初号機の第1段と第2段
三菱重工業名古屋航空宇宙システム製作所・飛島工場で公開されたH3ロケット初号機の第1段と第2段
この写真では第2段側から撮影している(撮影:松浦 晋也)
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第2段はすでに段間部と結合されていた
第2段はすでに段間部と結合されていた
(撮影:松浦 晋也)
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