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 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、次期基幹ロケット「H3ロケット」の開発スケジュール概要を2021年1月21日のオンライン説明会で公表した。JAXA種子島宇宙センターで初号機(試験機1号機)の機体を使い「極低温試験(F-0)」、「1段実機型タンクステージ燃焼試験(T-0)」などの大がかりな試験を順次実施する。

種子島宇宙センターで実施する試験日程(出所:JAXA)
種子島宇宙センターで実施する試験日程(出所:JAXA)
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 H3初号機の機体は既に完成している。現在(20年1月27日時点)はJAXA種子島宇宙センターへ向けて輸送中。到着後はまず、実機を移動発射台上で組み上げる「VOS(Vehicle On Stand)」を実施する。VOSでは、打ち上げに使うものとほぼ同等の仕様の最新型エンジン「LE-9」を第1段に装着。第1段に固体ロケットブースターを、第2段にペイロード(積載物)を収容する衛星フェアリングを装着した状態で射場設備との適合性を機能試験で確認する。

3月以降、種子島宇宙センターの射点設備を使った最後の試験が続く

 その上で、21年3月に大がかりな「極低温試験」を実施する。この試験は、実際の打ち上げ通りの手順を、打ち上げ数秒前まで通しで実施するテストだ。ロケットに極低温推進剤である液体水素と液体酸素を実際に充填するので、この名がある。射点側設備とロケットが、トラブルなく連動して打ち上げ作業を実施できるか否かを確認する試験だ。