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 クラウドの利用経験が浅い企業にとっては、初歩的なコスト削減策から講じる必要がある。米Amazon Web Services(アマゾン・ウェブ・サービス)の「Amazon Web Services(AWS)」、米Microsoft(マイクロソフト)の「Microsoft Azure」のエキスパートへの取材を基に、多くの企業が陥りがちなコストの無駄とそれを防ぐ基本5カ条を示す。

図 クラウドのエキスパートが挙げた5カ条
図 クラウドのエキスパートが挙げた5カ条
基本のコスト削減策から始める
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コスト分析で優先順位を付ける

 クラウドのコスト削減に詳しい、サーバーワークスの佐竹陽一サイトリライアビリティエンジニアリング部ソリューションアーキテクト(SA)は「コスト分析によって、コスト削減の対象に優先順位を付けるべき」と指摘する。これが第1条だ。

 AWSならコスト管理サービスの「Billing and Cost Management」でサービス別の課金実績を見る。「多くの企業では仮想マシンかリレーショナルデータベースがトップだ。これらを優先する」(佐竹SA)。Azureでも「Cost Management」で同様のことができる。

AWSの「Billing and Cost Management」の画面例。右上の円グラフでサービス別の課金額が分かる(画像提供:サーバーワークス)
AWSの「Billing and Cost Management」の画面例。右上の円グラフでサービス別の課金額が分かる(画像提供:サーバーワークス)
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 第2条はコスト分析ツールを使いこなすことだ。AWSとAzureはそれぞれ純正のコスト分析ツールを提供している。

 AWSの「Cost Explorer」を使えば、1時間単位のコスト推移を分析して、特定の時間帯に課金が集中しているといった実態を把握しやすい。AWSの「Trusted Advisor」は利用実績を基によくあるコストの無駄を自動で指摘し、解決策を提示する。

 Azureは「Cost Analysis」というコスト分析ツールを提供している。Azureに詳しい、Colorkrew(カラクル)の秋山康平クラウドソリューションアーキテクトは「Cost Analysisはコスト削減のポイントを分かりやすく提示する」と話す。Cost Analysisを使うことで、仮想マシンの設定を変えたときのコストなどをシミュレーションしたり、推奨構成の提示を受けたりできる。