
フォトギャラリーNA
目次
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北向きの敷地を生かし、水と緑を見渡す空間に
福山市中央図書館・生涯学習プラザ まなびの館ローズコム
ガラスの開口越しに水盤と芝生の広場が広がる。「2008年7月のオープン以来、約430席ある閲覧席はほぼ満席状態。特に公園を見渡せる窓際の席の人気が高い」と、福山市中央図書館の早川邦夫副館長は話す。
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ガラス壁で既存館とつなげて駅前の印象を一新
柏高島屋ステーションモール新館
JRと東武鉄道のホームが並ぶ千葉県の柏駅。2008年10月1日、同駅西口の表情が大きく変わった。駅ビルの「柏高島屋ステーションモール」に地下2階・地上12階建ての新館が増築されると同時に、地上8階建ての既存館がリニューアルした。既存館と新館は連絡通路によって4階と7階で接続している。
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3層吹き抜けの「校庭」を内包した立体キャンパス
モード学園 コクーンタワー
高層ビルが林立する東京・新宿駅西口でもひときわ異彩を放つ。中間部が膨らみ、表面はダイアゴナル・フレームと呼ぶ構造用の鉄骨と白いアルミパネルが幾何学模様を描く。その名の通り繭(コクーン)をモチーフにする。複雑に絡み合う白い線は絹糸をイメージしている。
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超高層ビルの窓を開け、執務空間に「風」を招く
ブリーゼタワー
「期待事項がパーフェクトに実現された」。サンケイビルの中本逸郎社長は、2008年7月に完成した大阪・西梅田の複合高層ビル「ブリーゼタワー」をこう評価する。
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格子の内部に広がる「内なる庭」
福寿園京都本店
サントリーと共同で商品化した「伊右衛門」で老若男女を問わず全国的に知られるようになった老舗茶舗、福寿園が京都市の中心部に建設した旗艦店である。格子をモチーフにした外観を持つ。内部空間は庭園に見立てたものだ。しかも、「京の茶舗」と名付けた1階は石、4階の「京の茶庵」はタタキなどフロアごとにテーマと素…
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無垢のスギ材で覆って街ににぎわい
第15長谷ビル
外装を覆う不燃処理した無垢(むく)のスギ材。内部は、吹き抜けが最上階まで貫き、ここにも随所に木が使われている。このビルを見た多くの人が、木材関係の会社か、自然素材志向のオーナーが建てた自社ビルと思うに違いない。
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光と音をデザインした木造の礼拝堂
駿府教会
静岡市の中心街近くの線路沿い、しかも交差点の角地という人目に付きやすい環境にある。外観は、四角形と切妻形のファサードで構成している。前者は教会の礼拝堂であり、後者には牧師の住居のほか、会議室やキッチンなどが入る。
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温泉街の真ん中に人を呼ぶ新しいシンボル
城崎温泉 木屋町小路
温泉街として知られる兵庫県北部の城崎(きのさき)に2008年夏オープンした「木屋町小路(きやまちこうじ)」。文字通り、小さな路地にいくつも店が集まったような公共商業施設だ。飲食店や土産店、耳かきサロンなど、土地にゆかりのある起業家による、ここにしかない店ばかりが並ぶ。
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デッキプレートで柔らかな表情
O-Clinic
つるりとした清潔感あるガラスタイル張りの外壁が、通りに面した生け垣と庭木の緑を映す。ランダムに抜ける開口や、所々に張り出した箱状の壁とも相まって、RC(鉄筋コンクリート)造の持つ硬さを中和。町のなかで親しみやすい表情を生み出している。
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川に向かって開いた放送局、設計変更を通し深めた確信
朝日放送/ほたるまち
大阪・堂島川沿いの再開発事業「ほたるまち」の一角を占める在阪のテレビ局、朝日放送。隈研吾建築都市設計事務所とNTTファシリティーズが設計を手掛けた新社屋は、川沿いの立地を生かして開放的な放送局を目指した。その設計プロセスの陰には、2度の大きな変更を乗り切り強められた、関係者同士の信頼関係があった。
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楕円の吹き抜けと卵形の壁で利用者の印象に残る駅に
東急東横線 渋谷駅(東京メトロ副都心線相互直通運転化事業)
2008年5月、東京・渋谷に新たな駅が完成。6月14日には、同日に開業した東京メトロ副都心線の列車が、新駅のプラットホームに到着した。2012年には、現在、高架上を走る東急東横線が地下化され、乗り入れる予定だ。この駅が東急東横線 渋谷駅(以下、新渋谷駅)である。
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既存の技術を組み合わせて、木の構造を見せる
丸美産業本社社屋
発注者は名古屋市内で木材や建材の開発および販売、マンションや住宅の建設などを手掛ける丸美産業だ。木材問屋としてスタートした同社が新社屋の建設に当たり白羽の矢を立てたのが、かねてから木の活用に取り組んでいた高松伸建築設計事務所だった。同事務所取締役の有田千穂氏は「内装材としての利用ではなく、構造材の…
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住宅と商業が分棟配置で混在、海へといざなう放射状の道
WEEKEND HOUSE ALLEY
鎌倉市の南西に位置する七里ガ浜は、サーフィンの人気スポットである一方、山から海へ至る斜面に小規模な建物がひしめく住宅街でもある。この「WEEKEND HOUSE ALLEY」の敷地は計約2400m2。周辺からは突出した規模だ。「当初から、建物は分棟がいいだろうと考えていた」と設計を担当した千葉学氏…
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主要構造材にも間伐材を採用、トラス構造で最大限の効果
ひょうご環境体験館 はりまエコハウス
主に子どもたちを対象として、環境問題を体験的に伝えるために兵庫県がつくった施設だ。県南西部の丘陵地帯を切り開いて造成した播磨科学公園都市内に、この3月オープン。森の中に静かに生息する巨大生物のような有機的な形の建築は、プロポーザルコンペで選ばれた遠藤秀平氏が設計を手がけた。
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ひし形で連続性を強調し、古い駅舎のスケール再現
宝積寺駅/ちょっ蔵広場
JR宇都宮駅から東北本線を電車で北へ。線路沿いに見える住宅もまばらになったころ、電車は郊外の小さな駅に滑り込む。宝積寺(ほうしゃくじ)駅だ。
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多様な集団が多様に行動する、自由度の高い空間を軸に
福島県立会津学鳳中学校・高等学校
博物館や美術館と見まがう外観が人目を引く福島県立会津学鳳(あいづがくほう)中学校・高等学校は、県内初の中高一貫校で、昨年8月に新校舎が完成した。
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しなやかな曲線で描く大空間、屋根の上を市民の広場に
福生市庁舎
東京都の西部、奥多摩地域の玄関口に位置する福生(ふっさ)市は、面積の約3分の1を在日米軍横田基地が占める基地の街だ。
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遺構を再生し自然熱を利用、環境建築に一石を投じる
犬島アートプロジェクト「精錬所」
2010年の「瀬戸内国際芸術祭」を控え、瀬戸内海の島や沿岸都市で現代アートによる地域振興が活況を呈している。
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大通りをアートで活性化、まちと融合する美術館
十和田市現代美術館
「官庁街通り」は、碁盤の目のように整然とした道路で構成される青森県十和田市中心部のメーンストリートだ。その名の通り、市役所や県の合同庁舎、地域消防本部などが軒を連ねる。ゆったりした歩道は街路樹で覆われ、桜や花火の季節には多くの人でにぎわう。4月26日から一般公開が始まった十和田市現代美術館も、この…
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縁側空間で既存棟と一体に、交流を促し創造性を高める
日産エンジニアリングセンター増築工事
白いルーバーが連なるファサードが壮観である。ここは、神奈川県厚木市に建つ「日産エンジニアリングセンター」。日産自動車の心臓部とも言える「日産テクニカルセンター」の敷地内に、この5月に新装なったオフィスビルである。