2010年の「瀬戸内国際芸術祭」を控え、瀬戸内海の島や沿岸都市で現代アートによる地域振興が活況を呈している。
岡山市の宝伝港から定期船で約5分。瀬戸内海に浮かぶ周囲3.6km、面積54万m2の犬島でも4月27日、美術館が開館した。名は、犬島アートプロジェクト「精錬所」だ。
明治時代末期に建設され、10年で操業を終えた銅の精錬工場の遺構を舞台に、環境との共生を目指した施設と一体でアートワークを展示している。
約5万2000m2の敷地に建つ平屋の施設だ。延べ面積が約790m2の館内に、ホールA~Dの4つの展示空間を配置した。屋外には、館内で発生した下水を浄化する植栽のランドスケープが広がる。