東京証券取引所は2020年10月1日、大規模なシステム障害を引き起こし、全銘柄の終日売買停止という事態に陥った。金融庁が業務改善命令を出し、東証の宮原幸一郎社長(当時)はシステム障害の責任をとって辞任した。システム障害から4カ月超。親会社の日本取引所グループでCIO(最高情報責任者)を務める横山隆介常務執行役は当時をどう振り返り、今後の道筋をどう描いているのか。システム障害以降、初の単独インタビューで胸中を明かした。

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東証は信頼を取り戻せるか
目次
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CIOが語る次期東証システム構想、回復力向上へ「基幹系の一定部分をクラウドに」
東京証券取引所は2020年10月1日に売買システム「arrowhead(アローヘッド)」で起きたシステム障害の再発防止に向け、ルール整備やシステム対応を進める。親会社の日本取引所グループ(JPX)でCIOを務める横山隆介常務執行役が、2024年ごろに刷新するarrowheadの次世代アーキテクチャ…
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東証障害でも「富士通への評価は不変。一方で…」、横山CIOが語るベンダーとの関係
2020年10月1日に東京証券取引所の株式売買システム「arrowhead(アローヘッド)」で発生したシステム障害では、システム開発ベンダーとの開発の在り方も指摘された。東証を傘下に持つ日本取引所グループ(JPX)でCIO(最高情報責任者)を務める横山隆介常務執行役は、「ベンダーとの関係性は変わっ…
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東証システム障害「じくじたる思い」、JPX横山CIOの独白
東京証券取引所を傘下に持つ日本取引所グループ(JPX)でCIO(最高情報責任者)を務める横山隆介常務執行役が2020年10月1日のシステム障害以降、メディアの単独インタビューに初めて応じた。横山氏は「この約15年の過程を振り返ると、非常にじくじたる思いがある」と語り「全員で知恵を出し合って信用を取…