桁端部を支えていた鉛直PC鋼棒が破断し、路面に20cmの段差が生じた山口県の上関大橋。日経クロステック/日経コンストラクションの取材で、15年前にも反対側の桁端部で鉛直PC鋼棒が破断していたことが分かった。橋を管理する県はその事実を公表せず、もう1つの「時限爆弾」を放置していた。

特集
上関大橋、放置された「時限爆弾」
目次
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過去の教訓“黙殺”が招いた車両衝突事故、橋桁が突然跳ね上がり
桁端部の鉛直PC鋼棒が破断して路面に段差が生じた上関大橋(山口県上関町)で、15年前にも反対側で破断が起こっていたことが日経クロステック/日経コンストラクションの取材で分かった。橋を管理する山口県はその事実を公表せず、もう1つの「時限爆弾」を放置していた。
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無防備だった「要注意橋」の急所、欠けていた落橋リスクへの備え
桁端部が跳ね上がる事故を起こした上関大橋にとって、桁への上向きの力に対抗する鉛直PC鋼棒は「アキレスけん」だ。破断すれば、落橋といった重大な結果をもたらす恐れがある。しかし、橋を管理する山口県がこのアキレス腱に対して、特別な注意を払っていたようには見受けられない。