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 2021年2月13日午後11時7分に福島県沖で発生したマグニチュード7.3の地震。発生から時間が経つにつれ、建築物の被害状況が明らかになってきた。

福島県郡山市内のある企業の事務所では天井が崩落した(写真:読者提供)
福島県郡山市内のある企業の事務所では天井が崩落した(写真:読者提供)
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 11年3月11日に発生した東日本大震災の余震とみられるこの地震では、宮城県蔵王町、福島県国見町、相馬市、新地町で最大震度6強を、宮城・福島両県の広い範囲で震度6弱を観測した。総務省消防庁によると、21年2月16日午前7時30分時点で地震による負傷者は157人。家屋の一部破損は1605棟だ。

 家屋の全壊・半壊は報告されていない。防災科学技術研究所が運用する強震観測網(K-NET、KiK-net)で観測した地震動の応答スペクトルを見ると、0.5秒以下の極短周期成分が卓越している。最大震度6強を観測したものの、木造住宅の倒壊などにつながりやすい周期1~2秒の成分が比較的小さかったことで、倒壊した建物が少なかったと考えられる。

 一方で、こうした短周期成分は外装材や屋根材、設備などの被害を引き起こしやすいとされる。実際に、天井の崩落や外装材の破損、配管の損傷などによる漏水が広い範囲で発生したもようだ。

外装材にせん断ひび割れが生じたオフィスビル。1988年竣工、鉄骨鉄筋コンクリート造だ(写真:中川 遼大)
外装材にせん断ひび割れが生じたオフィスビル。1988年竣工、鉄骨鉄筋コンクリート造だ(写真:中川 遼大)
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 福島県郡山市内のある企業の事務所では、執務室の天井が大きく崩落して片付けに追われた。市内では、幹線道路であるさくら通り沿いのオフィスビルで、外装材に多数のせん断ひび割れが発生した。

 市中央図書館でも外壁やガラスが損傷。休館を余儀なくされている。再開は21年2月16日時点で未定だ。鉄筋コンクリート造の中央図書館は1981年に竣工。耐震改修工事を実施して2017年に再オープンしていた。

郡山市中央図書館は当面の間、休館を予定している(写真:読者提供)
郡山市中央図書館は当面の間、休館を予定している(写真:読者提供)
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