新型コロナウイルス感染症の大流行にもめげず、日本に古くからある伝統的な業種においてもうまくデジタルを生かす、いわゆるデジタルトランスフォーメーション(DX)で躍進する企業が増えてきている。各社はどこからDXに着手し、どのように難所を乗り越えてDXを実現させたのか。複数の成功企業の事例を基に、伝統産業のデジタル変革の勘所を探る。

特集
コロナに負けない、伝統産業もDX
目次
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オムロンから農家へ転身、DXでデータを「深掘り」し収穫量4倍
農業ベンチャーのオーガニックnicoは、農業に緻密なデータ分析の手法を持ち込み、難易度の高い有機農法に取り組んでいる。
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高級ボディーブラシが7000万円の大ヒット、老舗救った逆襲DX
肌触りが良いことで知られる熊野筆の技術を注ぎ込んだボディーブラシ。こんな触れ込みでヒットを続けているのが、大阪府松原市に本社を置く村岸産業だ。村岸産業が手がけたボディーブラシは1本1万円以上と高い。それでも2020年4月の発売以来、販売本数は6500本、売り上げは7000万円を超える人気商品になっ…
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「タタミ」が海外富裕層に激売れ、伝統産業の手作りDXが効果発揮
畳を扱うビジネスは厳しい状況が続く。そんな中でも自社のできる範囲でDX(デジタルトランスフォーメーション)を駆使して畳販売ビジネスを拡大させている企業がある。大阪市に本社を持つTATAMISER(タタミゼ)だ。畳は1枚1万円ほどの価格帯で、同社の販売累計枚数は2020年6月で6万枚を超えた。