マイクロソフトのExcelやWord、PowerPointといったデスクトップ版のOfficeアプリを利用しようと思ったら、「Office 2019」と「Microsoft 365」のどちらかの方法で利用権を取得する必要がある。
Office 2019はパッケージ版や永続版と呼ばれる、30年以上昔からある提供形態だ。一度購入すれば、マイクロソフトがサポートを終了するまで使い続けられる。一方のMicrosoft 365はOfficeアプリの利用権を含むクラウドサービスの利用権を定額で購入するサブスクリプションという提供形態である。
ではどちらの方法で利用権を取得したほうがよいのか。その答えは使い方によって変わってくる。両者を徹底的に比較してみよう。
使い方からコストを考えてみよう
Officeアプリを選ぶときは自分のスタイルに応じてどのような使い方をしたいのかを考えてみよう。使い方によって、コストが大きく変わってくるからだ。
例えば1台のパソコンにインストールして自宅のみで利用する場合なら、Office 2019を選べば一度の出費で済み長い期間使うならお得だ。一方、自宅に置いたデスクトップパソコンだけでなくノートパソコンやタブレット、スマートフォンなど、複数のデバイスにインストールして使うならMicrosoft 365を選んだほうが出費を抑えられる場合がある。
そこで、使い方や「初期費用を抑えたい」「サポートを受けたい」といった希望によってどちらが向いているのか、一目で分かるように表でまとめた。なお、Microsoft 365はプランによって料金や使える機能が変わってくる。この表では、個人向けのMicrosoft 365 Personalの場合で比較した。
使い方や希望 | Office Personal 2019 | Microsoft 365 Personal |
---|---|---|
一度の出費で済ませたい | ○ | × |
初期費用を抑えたい | × | ○ |
多くのデバイスで使いたい | △ | ○ |
テクニカルサポートを受けたい | △ | ○ |
なるべく最新機能を使いたい | × | ○ |
ストレージを使いたい | × | ○ |
ただ、ここに挙げた使い方や希望だけで単純にどちらかを選べるものではない。ここからはいくつかのポイントに分けて両者の違いを細かく見ていく。