全2367文字
PR

みなさんはAI(人工知能)に対してどんなイメージを持っているでしょうか。興味はあるけど難しそう、ブラックボックスでよくわからない──。そんな印象を持っている人は少なくないのではないでしょうか。そこで本特集では人気ブロガーからあげ先生が「Google Colaboratory(Google Colab)」という無料のクラウドサービスを使った実習を通じて、AIを用いた姿勢推定技術について楽しく解説していきます。

 姿勢推定技術の学習には、膨大な教師データと計算資源と学習時間が必要となるため、個人が一から学習させるのは、簡単にはできません。

 そのため本特集では、公開されている学習済みのモデルを活用することとします。具体的には、姿勢推定技術をGoogle Colab上で動かしてその能力を体感するとともに、自分自身で姿勢推定技術をベースに、独自のアプリケーションを開発するという、AIアプリの開発方法に関して学習をしていきます。

姿勢推定技術の動かし方

 姿勢推定技術を動かすための流れは以下の通りです。

  • ・ソフトと学習済みモデルのダウンロード
  • ・ソフトの実行

 今回は、既存のソフトと学習済みモデルを使用するため、上記の通り非常に簡単な手順で動かすことができます。

 また、前回紹介した「OpenPose」は、商用使用不可などライセンスの制約が厳しいこともあり、今回は使用しやすいライセンス(Apache License)の「tf-pose-estimation」を使用します。

 ただ、そのままではGoogle Colab上では使用できないため、私が「tf-poseestimatio」を(forkして)独自に改造しています。今回は、そちらを使ってGoogle Colab上で姿勢推定をしていくことにします。利用するノートブックは、筆者の書籍サポートサイトにある「Google Colabノートブック」の「ch05」をクリックすると開ける「05_karaage_ai_book_pose_estimation_custom.ipynb」です。