
大幅な携帯料金下げに踏み込んだ大手携帯3社。そんな中、料金の安さを売りにしてきた「格安スマホ」の存在意義が薄れつつある。NTTドコモの「ahamo」を契機に20ギガバイトの中容量ゾーンで歯が立たなくなったばかりか、UQ mobileの新料金「くりこしプランS」で3ギガバイトの小容量ゾーンまで顧客を奪われる展開が想定される。格安スマホの業界団体「MVNO委員会」は緊急措置の実施を総務省に要望したが、早急な救済措置は期待できそうにない。窮地に立たされた格安スマホの実情に迫る。
大幅な携帯料金下げに踏み込んだ大手携帯3社。そんな中、料金の安さを売りにしてきた「格安スマホ」の存在意義が薄れつつある。NTTドコモの「ahamo」を契機に20ギガバイトの中容量ゾーンで歯が立たなくなったばかりか、UQ mobileの新料金「くりこしプランS」で3ギガバイトの小容量ゾーンまで顧客を奪われる展開が想定される。格安スマホの業界団体「MVNO委員会」は緊急措置の実施を総務省に要望したが、早急な救済措置は期待できそうにない。窮地に立たされた格安スマホの実情に迫る。
菅義偉政権の強い要請を受け、携帯大手から始まった料金下げ競争。思わぬ形で逆風に見舞われたMVNO(仮想移動体通信事業者)だが、悲観する様子はない。MVNO市場は2020年12月末時点で1476社がひしめくレッドオーシャン。厳しい競争は今に始まったことではない。
大手の値下げで競争が激化する携帯電話市場。格安スマホを手掛けるMVNO(仮想移動体通信事業者)は生き残りをかけ、独自色の打ち出しに腐心する。
2020年12月から勃発した携帯電話の値下げ競争。この影響でもろに打撃を受けそうなのが、格安スマホを展開するMVNO(仮想移動体通信事業者)である。だが、MVNOも手をこまぬいているわけではない。大手を中心に相次ぎ値下げを発表しており、迎え撃つ構えだ。
携帯大手3社の値下げを受け、格安スマホを手掛けるMVNO(仮想移動体通信事業者)間の競争も激しくなってきた。今後は体力勝負となると残るのは大手を中心とした一部だけで、多くは撤退を余儀なくされそうである。総務省は次にどのような施策を打ち出してくるだろうか。
格安スマホを手掛けるMVNO(仮想移動体通信事業者)はデータ通信と一緒に音声通話のサービスも展開する。データ通信の提供に当たって携帯大手に支払うデータ接続料は年々低下傾向なのに対し、音声通話の提供に当たって支払うレンタル料は長らく高止まりが続いていた。この状況が変わりつつある。
格安スマホを手掛けるMVNOが窮地に立たされている。2020年9月に発足した菅義偉政権の要請を受け、携帯大手3社が相次ぎ値下げを発表。当初の主戦場は中容量や大容量のプランだったが、KDDIとソフトバンクはサブブランドを通じ、MVNOが得意としてきた小容量の領域にも攻め込んできた。