今後30年ほどかかるとされる福島第1原子力発電所(1F)の廃炉プロジェクト。トラブルや遅れを報じられることも多いが、人が立ち入れず高放射線量下の現場は宇宙空間に近い技術のフロンティアである。新たに判明する困難な状況を克服するために様々な新技術が試され、鍛えられていく。得た技術の知見や実績が次世代に引き継がれる壮大な技術開発・検証・継承の場でもある。宇宙航空研究開発機構(JAXA)客員で宇宙開発関連の著書も多数あるノンフィクション作家の山根一眞氏が、廃炉プロジェクトの総責任者である福島第一廃炉推進カンパニー プレジデントの小野明氏に、廃炉の現状と見えてきた希望を聞いた。

山根 一眞(やまね・かずま)
ノンフィクション作家
山根 一眞(やまね・かずま) 1972年独協大学外国語学部卒業。情報の仕事術、先端科学技術、地球環境問題、生物多様性、災害・防災などの分野で取材・執筆活動を継続。ものづくりの主役を描いた『「メタルカラー」の時代』はシリーズ24冊を数え、『小惑星探査機はやぶさの大冒険』は映画化(東映)された。理化学研究所名誉相談役、宇宙航空研究開発機構客員、福井県交流文化顧問、日本生態系協会理事、2018年福井国体&障スポ〔第73回国民体育大会(福井しあわせ元気国体)・第18回全国障碍者スポーツ大会〕式典プロデューサー。日本文芸家協会会員。福井県年縞博物館特別館長。近著は『スーパー望遠鏡「アルマ」の創造者たち』(日経BPコンサルティング)。