2021年3月から始めた音声番組(Webラジオ)で構成する「分解・半導体から見るアーテジー(ART2EGY)の世界」。テカナリエ 営業本部長の小池樹里杏さんと、同社代表取締役CEO(最高経営責任者)の清水洋治さんが、ざっくばらんに半導体業界の話題に切り込みます。2回目のテーマは、「韓国Samsung Electronics(サムスン電子)はオランダNXP Semiconductors(NXPセミコンダクターズ)やルネサス エレクトロニクスなどを買収するのか」。前編と後編の2回に分けてお届けします。各回、15分ほどの番組です。
サムスン電子が半導体分野で大型買収を検討しているという報道が出たのは、21年1月末でした。買収候補として名前が挙がっていたのが、NXPやルネサス、米Texas Instruments(テキサス・インスツルメンツ、以下TI)です。それぞれがこれまで大型買収を実施してきた企業だけに、報道を目にしたときには驚きました。ですが、小池さんと清水さんのお話を聞くと、その理由が分かってきます。
一言で表現すれば、車載半導体事業の強化のため。NXPとルネサス、TIはいずれも、強い車載半導体事業を持っています。サムスン電子は数年前から自動車分野での事業拡大に力を入れてきました。ただし、車載半導体は、コンシューマー機器に比べて信頼性や実績を重視する業界。それだけに、既に存在する競合を駆逐して主導権を握るには、時間やコストがかかります。買収策を講じるのは自然な流れと言えるでしょう。
サムスン電子は車載機器分野で17年に車載部品大手で音響機器に強い米Harman International Industries(ハーマン・インターナショナル・インダストリーズ)を買収しています。同じように車載半導体で大手企業の買収に踏み切る可能性は高そうです。
詳細はぜひ、番組をお聞きいただければと思います。それでは後編もお楽しみに~。