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 KDDIの髙橋誠社長は2021年5月14日、同日開催した2021年3月期(20年4月〜21年3月)の連結決算説明会において、21年3月に開始したオンライン専用プラン「povo(ポヴォ)」の契約数が100万弱に達したことを明らかにした。サブブランドである「UQモバイル」なども含めた、一連の値下げのインパクトについては年間で600億〜700億円の減収という見通しも示した。

2021年3月期の業績を発表するKDDIの髙橋誠社長
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2021年3月期の業績を発表するKDDIの髙橋誠社長
(出所:KDDI)

 髙橋社長は「povoは現在、100万契約が見えてきたところで、まだ100万契約には達していない。最初の段階はau契約からの移行が多い」とした。NTTドコモのオンライン専用プラン「ahamo(アハモ)」は、21年4月末に100万契約を突破している。現状ではahamoの方が、povoよりも契約数獲得で一歩リードしている様子だ。

 ただし既存プランから、povoなどの割安なプランに移行する契約者が増えると、売上高と営業利益ともにマイナスのインパクトとなる。髙橋社長は「値下げの影響は、ID(契約)数とARPU(1契約数当たりの平均月間収入)を掛け算するとだいたい分かる。およそ年間600億〜700億円の減収」と語った。

 実際、開示されているグループID数(auとUQモバイル、povo、KDDIグループのMVNOの契約数)と、マルチブランド通信ARPU(auとUQモバイル、povoのARPU)を見ると、20年度末のグループID数は3151万1000件。21年度末は3180万件に増加すると見込む。マルチブランド通信ARPUについては、20年度末が4400円のところ、21年度末は値下げの影響で4200円に落ち込むと予想する。掛け算をすると、トータルで年間約611億円の減収となり、髙橋社長が示す水準と一致する。

 ソフトバンクも、一連の値下げの影響が年間700億円規模という見通しを示している。NTTドコモは値下げの影響額を明かしていないが、同社の井伊基之社長は「けっこうしっかりある」とコメントしている。