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 マイナンバーカードの健康保険証利用の本格運用は、2021年3月末から約半年後に延期されたが、一部の医療機関や薬局では既にプレ運用が始まっている。そこでプレ運用に参加する薬局で実際にオンライン資格確認を体験し、導入によって現場がどれだけ変わるのかを取材した。

ほぼノーメーク・マスク着用でも一瞬で本人確認が完了

 マイナンバーカードを保険証として使うには、事前の登録が必要だ。登録は政府が運営するオンラインサービス「マイナポータル」かセブンイレブンの店舗などにあるセブン銀行ATM、または顔認証付きカードリーダーを導入済みの医療機関・薬局でできる。筆者はセブン銀行ATMで登録した。「マイナンバーカードでの手続き」→「健康保険証利用の申し込み」→「利用者証明用パスワード(数字4桁)の入力」と操作を進めると、1分も掛からず登録が完了した。

 今回訪問したのは、日本調剤駿河台薬局(東京・千代田)。同店は、厚生労働省がプレ運用を開始した3月4日からオンライン資格確認を導入している。

日本調剤駿河台薬局。受付の脇に顔認証付きカードリーダーが設置されている。患者が操作しやすい高さで、両脇からののぞき込みを防ぐ専用の台を独自に用意した
日本調剤駿河台薬局。受付の脇に顔認証付きカードリーダーが設置されている。患者が操作しやすい高さで、両脇からののぞき込みを防ぐ専用の台を独自に用意した
出所:日経メディカル Online
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 受付でマイナンバーカードを保険証として使いたい旨を伝えると、薬剤師の方が説明に来てくれた。受付の脇に誘導され、カードリーダーにマイナンバーカードを置くと、最初に本人確認を「暗証番号」「顔認証」のどちらの方法で行うかを尋ねられた。ここで顔認証を選ぶと、すぐに顔の読み取りに進み、1秒も掛からずに本人確認が完了した。本来はこの後、薬剤や特定健診情報の閲覧に関する同意取得の画面に進むが、現時点では情報を閲覧できないため、本人確認のみで操作は終わった。

 筆者のマイナンバーカードの写真は髪形がロング、コンタクトレンズ着用、しっかりメークもしている。だが、この日の髪形はボブ、眼鏡着用、ほぼノーメークのうえにマスクも着用していた。それにもかかわらず1秒も掛からず本人確認が完了したことに驚いた。

顔認証付きカードリーダーを操作する様子。最初に本人確認の方法を尋ねられ、「顔認証」を選ぶとすぐに顔の読み取りに進み、1秒も掛からず本人確認が完了した。なお、日本調剤は省スペースの観点から全店舗でパナソニック システムソリューションズ ジャパン(東京・中央)のカードリーダーを導入するという
顔認証付きカードリーダーを操作する様子。最初に本人確認の方法を尋ねられ、「顔認証」を選ぶとすぐに顔の読み取りに進み、1秒も掛からず本人確認が完了した。なお、日本調剤は省スペースの観点から全店舗でパナソニック システムソリューションズ ジャパン(東京・中央)のカードリーダーを導入するという
出所:日経メディカル Online
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 本人確認が完了すると、カードリーダーにつながっている資格確認用端末(パソコン)が社会保険診療報酬支払基金・国民健康保険中央会のデータベースに接続して筆者の保険資格情報を照会・取得する。日本調剤のシステムでは、資格情報を取得した後に受付スタッフが「取込」ボタンを押すと、これらの情報を所定の欄にまとめて取り込むことができた。

日本調剤駿河台薬局店舗責任者の糠塚晶帆氏(左)と、日本調剤の山田博樹薬剤本部薬剤企画部企画チーム課長
日本調剤駿河台薬局店舗責任者の糠塚晶帆氏(左)と、日本調剤の山田博樹薬剤本部薬剤企画部企画チーム課長
出所:日経メディカル Online
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