全2325文字

意外と見えるショルダーハッキング

 ショルダーハッキングがそんなにうまくいくのかと思った人も多いだろう。背後とは言え、すぐ近くからのぞき込まれたら気づくだろうし、気づかれないように距離をとれば情報を認識できないからだ。

 筆者が以前、ショルダーハッキングに関する実験を行ったことがある。スマートフォンやパソコンの画面に表示した文字情報をどのくらい離れて認識できるかというものだ。まず肉眼のテストでは、8人の被験者がどれだけ文字を認識できるかを確認した。その結果、肉眼では1mが限界で、3m以上離れればほぼ認識できないことが分かった。

 さらにデジカメの望遠を使ってスマホの画面を撮影し、文字を認識できるかを確認した。その結果、光学15倍なら5mではほぼ鮮明に、7m離れても元の文字列を想像できるくらいの解像度で撮影できることが分かった。

5m離れた場所から光学15倍で撮影したスマートフォンの画面。かなり鮮明に写っている
5m離れた場所から光学15倍で撮影したスマートフォンの画面。かなり鮮明に写っている
撮影:粕淵 卓
[画像のクリックで拡大表示]
7m離れた場所からの撮影。ところどころ見にくくなっているが、元の文字列を想像できるレベルだ
7m離れた場所からの撮影。ところどころ見にくくなっているが、元の文字列を想像できるレベルだ
[画像のクリックで拡大表示]

 カフェで7mといえば、テーブル2つ分くらい離れた距離だろう。オープンスペースならそんなに離れていても、ショルダーハッキングが可能になることを認識しておく必要がある。