人工知能(AI)活用の準備段階で、実現可能性を確かめる「概念実証(PoC)」と呼ぶ工程がある。「PoC貧乏」「PoC止まり」という言葉に象徴されるように、PoCから先に進まないケースが少なくない。名古屋大学でソフトウエアエンジニアリングを研究する筆者がAI活用に取り組む企業の協力を得て調査したところ、AIのスピーディーな業務適用を妨げる3つの壁が浮かび上がった。