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 新技術が次々と登場するIT業界。ソフトウエア開発者として10年後も活躍するためには、必要なノウハウやスキルをどのように見極め、身につければよいのか。長きにわたって活躍しているIT技術者に自らの経験を明かしてもらった。

 今回は、2003年からPythonを使い始め、Webシステム開発を手掛けつつ、国内外の多数のイベントに登壇、Pythonとその関連技術の普及に努めている清水川貴之氏に聞いた。

(聞き手は田島 篤=日経BP コンシューマーメディアユニット)

ビープラウド 取締役/ITアーキテクトの清水川貴之氏
ビープラウド 取締役/ITアーキテクトの清水川貴之氏
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清水川さんは、身につけたいノウハウやスキルをどのように見極めていますか。

 正直なところ、きちんと見極められているのかはよく分かりません。そのため、私が実践していることに限ってお話しします。

 具体的には、ソーシャルメディアなどで業界の複数の著名人が新しい技術について話し始めたときに、それをキーワードとして覚えておくようにしています。また、長い期間にわたって、何度もそのキーワードが出てきたときにも注目するようにしています。

注目したキーワードはメモに残す

 私が技術面・スキル面で信頼している人たちが、何度も繰り返して話題にしているキーワードであれば、「一時的な流行じゃないかも」ととらえて、メモを取るようにしています。そうしていると、ある日突然、自分が興味を持って取り組んでいる事柄とそのキーワードが関連付いたりします。そうなったときに、そのキーワードについて深く調べて、学ぶようにしています。

 例えば最近だと、私は「分散トレース」という技術に関心を持っていました。分散トレースを調べていくと、「OpenTelemetry(オープンテレメトリー)」というオープンソースのフレームワークにたどり着きました。OpenTelemetryの前身となったOpenCensusは以前からキーワードとして認識していたのですが、分散トレースを調べていて初めて、(OpenTelemetryを)深掘りすべきものであると判断しました。

こまめにメモを取るというのが、できそうでできない気がします。

 もともとブログに書き記すようにしていたのですが、ブログを書くとなると、「ある程度まとめなければ」という意識が出てきて、書きづらくなりがちでした。そのため、「まとめていない状態でも、どんどんメモしていこう」と考え直し、さらに自分だけで閉じておかずに他の人と共有できるように、Scrapboxというツール(共有ノートサイト)でメモを取ってそのサイトで公開しています。

参考サイト この記事の取材のためのメモ