全6904文字
PR
公開された次世代自動車に関するトヨタ自動車の特許戦略(出所:KnowMade)
公開された次世代自動車に関するトヨタ自動車の特許戦略(出所:KnowMade)
[画像のクリックで拡大表示]

 フランスKnowMade(ノーメイド)は、特許と科学的情報の分析に特化した調査/コンサルティング会社である。各国の特許出願内容や取得特許から巨視的な特許傾向であるパテントランドスケープ(特許景観)を導き、競争環境と技術開発内容を理解することを得意とする。本コラムでは、同社が手掛ける調査の中から旬な技術の話題をお届けする。今回は、トヨタ自動車の電動化や水素燃料車、パワー半導体、自動運転車を巡る特許戦略を分析した。

KnowMadeのWebサイト 本記事の原文(燃料電池車) 本記事の原文(電動化) 本記事の原文(パワー半導体) 本記事の原文(自動運転車)

 自動車市場は大きな変革を遂げている。二酸化炭素(CO2)排出量に関する新しい規制に準拠し、より安全な無人運転車を提供するために、自動車メーカーは電気自動車(EV)、水素燃料車、自動運転車など将来の車両に備えるために適応する必要がある。

 トヨタ自動車は、1990年代後半に「RAV4 L EV」の形でEVを市場に投入した最初の企業の1つだった。RAV4 L EVは、現・パナソニック系が提供するニッケル水素電池を搭載していた。しかし、残念なことに、これらの電池は、当時のTexaco Ovonic Battery Systemsが保有する特許を使用していて、トヨタ自動車とパナソニックは特許侵害で訴えられたのである。その後、トヨタはEV市場での野心を先延ばしせざるを得なかった。そして、トヨタ自動車は知的財産(IP)を確保することの重要性を苦労して学んだ。

 その後、トヨタ自動車はすべての開発技術を1つの箱に入れることに消極的になり、IPおよび市場戦略を変更した。現在、トヨタ自動車はハイブリッド車(HEV)、燃料電池電気自動車(FCEV)、フルバッテリーEV(BEV)など、多様化した車両を商品化している。トヨタ自動車は、いくつかの新製品ラインの開発に伴い、この多様化を継続している。このような方向転換は、次世代自動車に関連する技術の多くを含む包括的なIP戦略によって強く支えられている。