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 デンソーは工場が排出する二酸化炭素(CO2)を回収してメタンガスを生成する技術の開発を進めている。同社安城製作所(愛知県安城市)の電動開発センター内に面積70m2ほどの「CO2循環プラント」を建設(図1)。2021年4月7日に公表した。同社は35年までにカーボンニュートラルを達成する目標を掲げており、自前の技術開発を加速させている。同プラントはその一環だ。

図1 CO<sub>2</sub>循環プラントの外観
図1 CO2循環プラントの外観
デンソーは安城製作所(愛知県安城市)の電動開発センター内に実証プラントを建設した。(出所:日経ものづくり)
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 CO2循環プラントには小型の発電用ガスエンジンを設置し、溶解炉や焼入れ炉といった工場でCO2を排出する設備に見立てている。同エンジンの排出ガスからメタンガス(CH4)を生み出し、再び燃料として使う(図2)。同社によると、この技術を大規模化して実際の工場に適用できれば、CO2を排出しない工場も夢ではないという。

図2 CO<sub>2</sub>循環プラントの内部
図2 CO2循環プラントの内部
実証設備の中核部分。この周辺に水素発生器や発電用ガスエンジン、メタンの貯蔵タンクといった付帯設備がある。(出所:日経ものづくり)
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 この技術は、豊田中央研究所(愛知県長久手市)と同社が共同開発した成果。ただし今回の実証プラントについて、デンソー環境ニュートラルシステム開発部CO2システム開発室長の森本洋平氏は「あくまでも技術のデモンストレーション」であるとも話す。生成できるメタンガスの量や循環するCO2の量、稼働に必要な電力や水の消費量といった、プラントの性能を示す具体的な数値は現時点で非公表とした。