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 鉄鋼大手が高炉からの二酸化炭素(CO2)排出量削減に一層力を入れ始めた。鉄を製造する高炉は大量のCO2を排出する*1。それ故、早い段階から業界を挙げてCO2排出量削減のための技術に挑んできた。

*1 鉄を製造する際に排出するCO2の量は、1kg当たり約2.2kg。同13kg弱のアルミニウムや同22kgの炭素繊維強化樹脂などに比べると少ないが、鉄の生産量が圧倒的に多いためCO2排出の総量もまた多い。

 その1つが、高炉からの排出ガスに含まれるCO2の30%の削減を目指す「COURSE50」プロジェクトだ*2。日本製鉄とJFEスチール、神戸製鋼所の国内高炉3社および日鉄エンジニアリングが、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託事業として技術開発を進めている。16年には、日本製鉄(当時は新日鉄住金)の東日本製鉄所・君津製鉄所(千葉県君津市)に小型試験高炉を建設し、実証試験を進めてきた(図1)。

*2 プロジェクトの正式名称は、「環境調和型プロセス技術の開発/水素還元等プロセス技術の開発」。
図1 COURSE50の小型試験高炉
図1 COURSE50の小型試験高炉
容量12m3の試験高炉(a)と、それに付帯するCO2分離・回収設備(b)。日本製鉄の東日本製鉄所・君津製鉄所に建設された。(出所:NEDO、日本鉄鋼連盟 COURSE50)
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 2008年度に始まったこのプロジェクトは、[1]水素を利用した「CO2排出量削減」と、[2]高炉排出ガスからの「CO2分離・回収」の2つの技術から成る。具体的には[1]で10%、[2]で20%のCO2排出量を削減する(図2)。

図2 COURSE50で開発している2つの技術
図2 COURSE50で開発している2つの技術
高炉から出るガスに含まれるCO2を10%削減するとともに、ガス中のCO2を分離・回収して環境への放出量を減らす。(出所:NEDO、日本鉄鋼連盟 COURSE50)
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 プロジェクトの「フェーズI-STEP1」(2008~2012年度)ではラボテストを中心に要素技術を開発。18年からは実用化に向けた「フェーズII」として試験操業での性能検証を進め、小型試験高炉においてCO2排出量30%削減を確認している。