無料プランで最も重要なのが接続可能時間
無料のビデオ会議サービス選びで最も重要なのは接続可能時間だろう。有料プランであれば無制限なのだが、無料プランでは差別化のため時間が制限されているのだ。
1対1のビデオ会議であれば、ZoomとMeetは24時間、つまり事実上の無制限で利用できる。Teamsは1時間まで、Webexは50分までだ。ただし、Teamsはコロナ禍を理由に24時間まで利用できるようにしている。いつまでなのかは公表されていないが、しばらくは無制限に利用できる。
3人以上で会議する場合、TeamsとMeetが1時間、Webexが50分、Zoomが40分までとなる。基本的には時間が来れば、ビデオ会議が終了してしまう。短く感じるが、絶妙な設定時間ともいえる。もともと会議が1時間単位というのも根拠があるわけではないし、30分で済ませられるなら効率がよくなる。制限時間があることを全員が認識していれば、問題なく会議が行えることも多いだろう。無料なので、会議を連続して開催すれば続行することも可能だ。
しかし、ビジネスの関係者に再度アクセスしてもらうのをお願いするのは気が引けるシーンもあるだろう。何分なら大丈夫なのかをよく検討しよう。
なお、TeamsとMeetはコロナ禍を理由に3人以上の会議でも24時間利用できる。Teamsは1対1のときと同様、期限は明らかになっていない。一方Meetは2021年6月28日までという期限が明らかになっているが、すでに2度延びている。再度延長される可能性もある。
Zoomも40分を越えて利用していると、画面に「Zoomからのギフト」と表示されて時間が延長される。クリスマスや正月などイベントがあるときにこのギフトが適用され、コロナ禍もギフトの対象になっているようだ。
標準機能としてはMeetが長いが、コロナ禍のサポートを考えるとTeamsも同じ。Webexは潔くこれ以上必要なら有料プランへどうぞ、というスタイル。Zoomは最も短い40分だが、1対1なら24時間にするなど利用スタイルによって判断が分かれるところだ。
ちなみに、接続可能人数は4サービスとも100人と十分すぎる規模に対応している。
録画機能や背景ぼかし、挙手などが必要なら要チェック
ビジネスで利用するなら録画機能も欲しい。取材であれば録音メモ代わりになるし、会議であれば議事録として必要になる。4サービスの無料プランでビデオ会議を録画できるのはZoomとWebexのみ。ただし、データの保存場所はローカル、つまりPCのストレージとなる。なお、動画なのでファイルサイズが大きくなる。ストレージの容量を圧迫してしまうこともあるので注意が必要だ。なお、録画したデータをクラウドに保存するのは、有料プランの機能になる。
録画はビデオ会議の開催時に自動的に行うこともできるし、必要に応じて手動でオンにすることもできる。どちらにせよ、参加者には録画していることが伝わることは覚えておこう。
とは言え、別の機能で録画してしまえば、TeamsやMeetでも記録できるし、参加者にばれることもない。例えば、Windows 10なら「Winキー+Altキー+Rキー」を押すことで、ゲームバーの機能で録画できる。しかし、会議中に画面サイズが変わると録画が中断されるなど失敗することもある。筆者も一度、長時間のZoom会議を録画した際、最初の数分で異常終了して録画できなかったことがある。できる限り、ビデオ会議サービスの録画機能を利用することをお勧めする。