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 必要かどうかでいったらそうでもないのだが、よく利用されるのが「バーチャル背景」と呼ばれる機能だ。人物以外の背景を認識し、任意の画像に差し替えてくれる。オフィスの中を見せたくないとか、リモートワークで自分の部屋が汚い、といったときに利用できる。もちろん、名刺データを入れた画像を作って表示する、会社名やロゴを入れた画像でブランディングに活用する、といったことも可能。

 4サービスとも「バーチャル背景」に対応しているが、ZoomのみPCの性能が低いと利用できないことがある。その場合は、グリーンバックと呼ばれる、緑色の布や紙を後ろに置くことで利用できるようになる。

 グリーンバックを用意するのが面倒なら、「Snap Camera」などのフリーソフトを使って、別のソフトでバーチャル背景を合成し、その映像をZoomに流すということも可能。とは言え、手間がかかることは確かなので、性能の低いPCで「バーチャル背景」を利用したい場合は他のサービスを選ぶほうがよいかもしれない。

 また、背景を画像に置き換えるのではなく、ぼかすこともできる。この「背景ぼかし」はMeetに加え、TeamsのデスクトップとiPhoneのアプリで利用できる。Zoomは5月24日のアップデートで対応した。

「バーチャル背景」で背景に画像を表示できる
「バーチャル背景」で背景に画像を表示できる
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「背景ぼかし」なら、画像を使わずに背景をぼかせる。左側2人がぼかしを有効にしている。画面は「Teams」
「背景ぼかし」なら、画像を使わずに背景をぼかせる。左側2人がぼかしを有効にしている。画面は「Teams」
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 他にも様々な機能が用意されている。例えば、議長やモデレーターがいて、勝手気ままに発言できないようなビデオ会議の場合、「挙手」機能を利用する。手のアイコンを表示することで、発言したいという意思表示ができる。

 会議の中で、意見を集めたいこともあるだろう。チャットでバラバラのフォーマットで回答してもらうと集計が面倒なので、そんなときは「投票/アンケート」機能が役に立つ。設問を用意しておけば、手軽に参加者の意見をまとめられるのだ。

 大人数が参加するビデオ会議だと、主催者側が一方的に話すことが多くなる。それでは、動画を録画して配信すればいいだけなので、せっかくビデオ会議システムを利用するならコミュニケーションを行いたい。とは言え、大人数が勝手気ままに話し出すと収拾がつかなくなってしまう。

 そこで「ブレークアウトルーム」機能を使って参加者を少人数のグループに分けて、コミュニケーションを取ってもらうことができる。リアルなイベントであれば、「テーブルごとにご歓談ください」といったところだ。

 これら「挙手」「投票/アンケート」「ブレークアウトルーム」は、「Zoom」「Teams」「Webex」の無料プランで利用できる。残念ながら、「Meet」の無料プランのみすべて利用できない。無料プランでこれらの機能が必要であれば、「Meet」以外を選ぼう。もちろん、「Meet」の有料プランは対応している。

「投票/アンケート」で意見を集められる
「投票/アンケート」で意見を集められる
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 以上が、無料で使えるビデオ会議サービスの選び方となる。どのサービスもライバルの人気機能をチェックし寄せてきているので、この1年半で似た感じに並んでいる。とは言え、細かな違いも多いので、自分のニーズにあったサービスを選びたい。

 多くの人にとって決め手となるのは、複数人数での接続可能時間と録画の有無となるだろう。コロナ禍で接続可能時間を24時間に延ばしている「Teams」と「Meet」は魅力的だが、標準の状態に戻ったときのことを考えて選んだほうがよい。後になって、メインで使っているツールを乗り換えるのは面倒だからだ。

■変更履歴
公開当初、無料プランの機能を比較する表の中でZoomの背景ぼかし機能が「×」になっていましたが、正しくは「○」です。2021年5月のアップデートで対応しました。おわびして訂正します。表は修正済みです。[2021/6/7 15:20]
プランごとの機能を比較する表の中でバーチャル背景・背景ぼかしの内容に間違いがありました。おわびして訂正します。表は修正済みです。[2021/6/9 17:30]