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携帯電話事業者による全国向けサービスとは別に、企業や自治体などが建物や敷地単位でスポット的に5Gサービスを利用する仕組み。2022年春には、ローカル5Gを集合住宅の固定回線代わりに使うサービスも始まる。

 携帯電話向けに提供が始まっている次世代通信規格「5G」は、コンシューマー用途だけでなく産業利用も見込んでおり、「超高速」(最高伝送速度 10Gbps)、「超低遅延」(1ミリ秒程度)、「多数同時接続」(100万台/km2)といった特徴がある。その特徴を生かし、企業や自治体が建物や構内だけで完結する5Gサービスを利用できる仕組みが「ローカル5G」だ。2019年12月に制度化された。

 携帯電話事業者が一般利用者向けに提供する5Gサービスと比べて、ローカル5Gは利用者が希望すれば都市部でなくても先行して構築でき、下り速度重視や低遅延重視など性能設定の柔軟性も高い。一般の携帯電話利用者とは異なる回線を使用するため、ほかの場所の通信障害や災害などの影響を受けにくいといったメリットもある。また無線LANとの比較では、無線局免許に基づいた安定的な利用が可能という点で勝っている。

 ローカル5Gは、サービス提供場所の土地や建物などの使用権利者が免許を取得するか、権利者から依頼を受けた通信事業者が免許を取得して導入する。また、携帯電話のように移動しながら使える通信エリアは、免許取得時に申請した土地や建物内に限定される。こうした制限から、これまでローカル5Gの導入は、自治体や製造現場、大学などの教育機関によるものが主だった。

 一方、ローカル5Gの制度では、固定した端末との通信であれば他者の土地向けにもサービスを提供できる例外がある。これを使って、ソニーワイヤレスコミュニケーションズは、ローカル5Gによる集合住宅向けのインターネット接続サービスを2022年春から提供する。このサービスでは建物内の配線工事が不要となり、対応ルーターが届けばすぐに高速のインターネット接続サービスが利用できる。

ソニーワイヤレスコミュニケーションズが2022年春から提供予定の個人向けローカル5Gサービス「NURO Wireless 5G」のWebサイト
ソニーワイヤレスコミュニケーションズが2022年春から提供予定の個人向けローカル5Gサービス「NURO Wireless 5G」のWebサイト
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