全703文字
PR

 Webサイトやアプリに、心理的に間違いやすいデザインや行動パターンを組み込むことで、利用者に不利な内容で契約や支払いをさせる仕組み。違法性が低いものが多く、利用者は自分のミスと考えて泣き寝入りしがちだ。

 ダークパターンは、ネット利用者からさまざまな例が指摘されている。よく見かけるのはサービスの解約や退会を難しくする方法だ。検索サイトに表示されないようにするタグをWebサイトの退会方法を説明するページに埋め込み、利用者が見つけにくくするなどして、気軽に退会できないようにする。

 商品やサービスの本体を安く見せ、それ以外の部分で高い総額を請求する方法もある。特に梱包代や送料をオプション料金にすることで、商品の価格を安く見せる手法を頻繁に見かける。例えば図のように、4357円の商品に対して、5500円の送料を設定しているケースもある。

 サブスクリプション契約では、月契約よりも割引率の大きな年契約に誘導し、途中解約に高額な違約金を設定する手法も見られる。加入時は年間契約の割引率の高さが強調されて、短期利用なら月契約の方が安くなる場合があることを利用者に気付きにくくしているケースも多い。

 ダークパターンの多くは、利用者自身が購入や契約などを最終的に決定する。そのため、違法とまでは言えないものが多く、マーケティングや販売手法の一つとして積極的に導入している企業も見受けられる。ただし、その仕組みに気付いた利用者は、そのサービスを再び利用しないだろう。フェアでないと感じさせる利用体験は、ネット経由で即座に拡散する。サービスを持続的に発展させるには、ダークパターンを使わない健全な企業姿勢が求められる。

ダークパターンを使ったネット販売の例。送料が商品の価格を上回るケースもあり、一見、ほかの出品者に比べて安そうだが、総額では高くなる場合もあるので注意しよう
ダークパターンを使ったネット販売の例。送料が商品の価格を上回るケースもあり、一見、ほかの出品者に比べて安そうだが、総額では高くなる場合もあるので注意しよう
[画像のクリックで拡大表示]