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 銀行間の国際金融取引のためのメッセージ伝送システム。1973年に設立され、200以上の国や地域の銀行が参加する。2022年3月にはウクライナ侵攻に対する制裁として、ロシアの一部銀行がネットワークから排除された。

 「Society for Worldwide Interbank Financial Telecommunication」の略で、銀行の国際金融取引を仲介する協会、および協会が運営する金融取引のためのメッセージ伝送システムの名称。「国際銀行間金融通信協会」とも呼ぶ。世界で200以上の国と地域にある1万1000以上の銀行がSWIFTで相互接続されている。企業の輸出入取引から個人送金まで、幅広い国際送金を下支えしている。

 システムは稼働してから半世紀近くが経過し、課題が多い。特に中継(コルレス)銀行を経由することによる時間や費用の増大は問題視する声が大きい。例えば国内のA銀行から海外のZ銀行に送金する場合、必ずしもA銀行とZ銀行で直接SWIFTメッセージをやり取りできるわけではない。中継銀行としてY銀行やX銀行が間に入ることでメッセージをやり取りする。その結果、送金完了まで長い場合は1週間程度かかることもある。

 また、手数料は間に入る中継銀行ごとに発生するため、高額になりがちだ。送金前には正確な手数料が分からないため見込みの手数料分を追加して送金する。実際の手数料が見込みよりも高くなった場合、超過分は送金本体から差し引かれるため、受け取り側は予定より低い金額を受け取ることもある。こうした課題を回避するため、取引する銀行同士で直接送金できる新システム「SWIFT gpi」が2017年に稼働している。SWIFTと比べて対応する銀行や通貨の種類は限られるものの、手数料の低減や送金時間の短縮で成果を出している。

 2022年3月上旬、ロシアのウクライナへの侵攻に対する経済制裁として、協会はロシアの一部銀行をネットワークから排除した。制裁対象外のロシア系銀行やSWIFT以外の送金手段もあるため、外国企業との全ての取引ができなくなるわけではないが、ロシアルーブルが急落するなど、大きな影響が出ている。

SWIFTのWebサイト。トップページにはロシアへの経済制裁に関連したメッセージが表示されている(2022年3月上旬時点)
SWIFTのWebサイト。トップページにはロシアへの経済制裁に関連したメッセージが表示されている(2022年3月上旬時点)
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