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 携帯電話事業者が提供するメールアドレス。本人確認されていることからサービスの登録用途などで重視された。SNSの普及で重要度が低下し、大手事業者もキャリアメールがない低価格プランの提供を開始した。

 携帯電話事業者(キャリア)が回線契約者に提供するメールアドレスで、「docomo.ne.jp」(NTTドコモ)や「au.com」(KDDI)などのキャリア固有のドメイン名が使われる。フィーチャーフォンが主流の頃から提供されており、パソコンがなくても手軽に利用できる電子メールアドレスとして幅広く使われてきた。回線契約にひも付いていることから、一時的に利用するだけの「捨てアカウント」であることが少ない。そのため、多くのWebサービスで利用登録時にキャリアメールよる登録を推奨していた。

 利用者が実在しているキャリアメールには多くの迷惑メールが届くようになり、キャリアは対抗して迷惑メールのフィルター機能を強化した。副作用として通常メールまで届きにくくなる状況が発生、自己防衛策としてキャリアメール以外を全てブロックする利用者も増え、使いづらさが目立つようになる。

 スマートフォンが普及すると、パソコンと同じメールアドレスを外出先でも利用できるようになった。また若者を中心にコミュニケーションの主役がSNSに移行した結果、キャリアメールの存在感は小さくなった。さらにキャリアメール宛のメールが届かずパスワード再設定ができない利用者が増えたことから、ユーザー登録などにキャリアメールの利用を推奨しないサービスが増えている。

 現在、低価格の通信プランを提供するMVNO(仮想移動体通信事業者)はキャリアメールを提供していない。2021年の春商戦では、大手キャリアがそれぞれ月額3000円前後の格安料金プランの提供を開始したが、これらのプランでもキャリアメールを提供しなくなった。

グーグルが2019年12月に出したユーザーへの通達。ログイン時の2段階認証にキャリアメールを利用できないようにした
グーグルが2019年12月に出したユーザーへの通達。ログイン時の2段階認証にキャリアメールを利用できないようにした
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