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 Webサービスで利用者の関心に基づいた広告を表示するために使われる新しい仕組み。同じテーマに関心を持つ利用者同士をグループ分けして、個人を特定できない形で広告表示などのマーケティングに活用する。

 「Federated Learning of Cohorts」の略で、Webサイト利用者の関心に合わせて広告を表示するための新しい仕組み。米グーグルが提案している。

 これまで広告表示には「サードパーティCookie」が使われてきた。Cookieとは、Webサイトが利用者の閲覧履歴などの情報を発行し、それをWebブラウザーに自動保存する機能。これにより、ECサイトでお薦めの商品などが表示される。Cookieは訪問先のWebサイト自体が発行するものと、そこに広告を掲載しているネット広告会社などが発行するものがある。サードパーティCookieは後者を指す。初めて訪れたWebサイトに同じような広告が表示されるのは、サードパーティCookieによるものだ。

 サードパーティCookieは利用者を追跡するような仕組みを持ち、長期にわたって集められる情報をつなぎ合わせると、住所や家族構成、医療などに関する情報まで収集可能になる。そのため、各WebブラウザーはサードパーティCookieの利用範囲を限定しつつある。

 そこで新たにFLoCが提案された。FLoCではWebブラウザー側でユーザーの閲覧行動を分析し、同様のテーマに関心を持つユーザー同士を3万3000以上の「コホート」と呼ばれるグループに分類、広告を出し分ける。閲覧行動の履歴がWebサービス側に共有されることはなく、広告出稿側もコホートを基に利用者を特定できないとしている。コホートは毎週再分類されるので、利用動向を継続的に追跡されることもないという。

 FLoCはグーグルのWebブラウザー「Chrome」でテスト運用が始まっている。一方で、依然として利用者の行動を追跡できるという指摘もある。FLoCに対応しないとするWebブラウザーもあり、必ずしもスムーズに進んではいない。

テスト運用中の広告技術「FLoC」について、自分がテスト対象かどうかを調べられるWebサイト「Am I FLoCed?」(https://amifloced.org/)
テスト運用中の広告技術「FLoC」について、自分がテスト対象かどうかを調べられるWebサイト「Am I FLoCed?」(https://amifloced.org/)
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