全611文字
PR

 無線LANで「メッシュネットワーク」を構築するための標準規格。Wi-Fiアライアンスが策定した。複数のアクセスポイントが相互に接続することで電波を網目状に張り巡らし、広い範囲で安定した通信ができる。

 Wi-Fiルーターから離れた場所では電波が届きづらく、通信が不安定になることがある。こうした問題を解決するための技術が「メッシュネットワーク」だ。

 複数のアクセスポイントが相互につながって網目状(メッシュ)のネットワークを構成。これにより、親機となるWi-Fiルーターから離れた場所でも、安定した通信が可能となる。メッシュネットワークは、これまでWi-Fiルーターのメーカー各社が独自の方式を採用していた。そのため、利用できるのは同一メーカーの対応製品の組み合わせに限られていた。

 そこで、Wi-Fiの普及を図る業界団体「Wi-Fiアライアンス」が、メッシュネットワークの標準規格として策定したのが「EasyMesh」だ。

インターネットにつながった親機を「コントローラ」と呼び、「エージェント」を追加することで電波を張り巡らせる。「EasyMesh」に対応していれば、他社製の対応Wi-Fiルーターもエージェントとして追加可能
インターネットにつながった親機を「コントローラ」と呼び、「エージェント」を追加することで電波を張り巡らせる。「EasyMesh」に対応していれば、他社製の対応Wi-Fiルーターもエージェントとして追加可能
[画像のクリックで拡大表示]

 EasyMeshでは、親機となる「コントローラ」や「エージェント」が、相互に接続して電波を張り巡らせる。パソコンなどの子機は、状況に応じて最適なエージェントもしくはコントローラに自動で接続し、最良の経路で通信する。

 同じような機器に「中継機」があるが、同じ周波数帯で同時に送受信できない、2台以上の延長がしづらいといった弱点がある。メッシュネットワークでは、そうした中継機の弱点も解消されている。