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 通信事業者のサービス提供エリア以外でも、提携するほかの事業者の設備を使ってサービスを利用できるようにすること。海外渡航者向けサービスや、新規参入事業者のサービス提供エリアの拡大などで使われる。

 ローミングとは、通信事業者同士が提携することで、利用者が契約している事業者のサービス提供エリア外でも、提携先の事業者の回線を使って同様のサービスを利用できることをいう。海外渡航時に、提携先の現地事業者の回線を使用して、日本国内と同じように通信サービスを利用する使い方が代表的だ。

 ローミングでは、利用回線が自動で切り替わり、電話番号もそのまま利用できる場合がほとんど。ただし、海外でのローミングは、通信料金が日本国内よりも高く設定されていることが多い。そのため、利用者がローミング回線に切り替わったことに気付かず、後日高額の料金請求を受けるトラブルも起こりがちだ。ローミングを利用するかどうかは、スマートフォンなどの端末側で設定できる。

 国内では、携帯電話事業に新規参入した楽天モバイルが、au(KDDI)の回線を「パートナー回線」としてローミングで提供。自社回線でカバーしていないエリアをau回線で補っている。楽天モバイルでは、au回線でのローミング時も料金に違いはない。ただし、高速通信できるデータ量が自社回線では無制限なのに対し、au回線では月5GBまでとなる。

 自社回線を持たないMVNO(仮想移動体通信事業者)時代の楽天モバイルは、NTTドコモやau回線の一部を借りてサービスを提供していた。そのため、利用者が集中する時間帯に速度が低下することもあった。しかし、現在はローミングでau回線を直接利用するので、ローミング時の通信品質はauと変わらない。

 ローミングを活用することで、新規参入事業者にとっては全国サービスを提供しやすくなる。一方で、提携事業者に支払うローミングのコストが大きな負担となる。楽天モバイルでは、2021年内に自社回線での国内人口カバー率96%を目指すとしている。

楽天モバイルの2021年8月末現在の4Gサービス提供エリア。濃いピンクの地域が自社回線でのサービス提供となり、薄いピンクが提携先のau回線を利用するローミングエリアとなる </p>
楽天モバイルの2021年8月末現在の4Gサービス提供エリア。濃いピンクの地域が自社回線でのサービス提供となり、薄いピンクが提携先のau回線を利用するローミングエリアとなる

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