全910文字
PR

 ドイツVolkswagen(フォルクスワーゲン、VW)の電気自動車(EV)「ID.3」の前席シートを真っ二つにしてみた(図1)。オプション装備として搭載した、正しい着座姿勢を保持するためのランバーサポートやマッサージ機能、標準装備であるシートヒーターの仕組みや構造を確かめるためだ。

図1 VW「ID.3」の助手席
図1 VW「ID.3」の助手席
ランバーサポートやマッサージ機能、シートヒーターを調査するために片側を解体した。(撮影:日経クロステック)
[画像のクリックで拡大表示]

 前席の背もたれを解体していくと、シートフレームとクッションの間から、ランバーサポートとマッサージ機能を制御する部品群が見つかった(図2)。この部品群はドイツの自動車部品メーカーAlfmeier Prazision(アルフマイヤー・プレチジオーン)製で、3個の空気袋とポンプ、空気の出入りを制御する分配器などから成る。空気袋は、搭載位置がずれるのを防ぐためか、一部が重なり合うように配置していた(図3)。

図2 前席のランバーサポートを制御する部品群
図2 前席のランバーサポートを制御する部品群
3個の空気袋とポンプ、分配器、4本のチューブなどから成る。(撮影:日経クロステック)
[画像のクリックで拡大表示]
図3 ランバーサポート用の空気袋
図3 ランバーサポート用の空気袋
背もたれの骨組みとクッションの間に、3個搭載していた。(撮影:日経クロステック)
[画像のクリックで拡大表示]

 ランバーサポートの仕組みはこうだ。乗員がシート外側の円形のボタンを操作すると、ワイヤハーネスを通じて分配器に指示が届く。分配器はポンプを制御し、チューブを通じて空気量を調整する。空気袋が膨張または収縮することで乗員の腰と背もたれを密着させ、理想的な着座姿勢を促す。

 円形のボタンで操作できるのは、ランバーサポートの位置の上下動と、空気袋が膨らむ大きさだ(図4)。マッサージ機能は、前席外側のマークの付いたボタンを押すと起動する。空気袋の膨張と収縮を10分間繰り返すことで、乗員の背中をマッサージする。

図4 ランバーサポートとマッサージ機能を操作するボタン
図4 ランバーサポートとマッサージ機能を操作するボタン
運転席、助手席ともに外側に配置する。(撮影:日経クロステック)
[画像のクリックで拡大表示]