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 ドイツVolkswagen(フォルクスワーゲン、VW)の「ID.3」のE/E(電気/電子)アーキテクチャーの中核となるのが、「ICAS(In-Car Application Server) 1/2/3」と名付けた3つの高性能コンピューターだ。ICAS1は車両制御コンピューター、ICAS2は自動運転用コンピューター、ICAS3はディスプレーやHMI(ヒューマン・マシン・インターフェース)をつかさどるコンピューターである。今回はICAS3について、調査した。

 既報 関連記事 の通り、ドイツContinental(コンチネンタル)が事前発表をしていたICAS1とは異なり、ICAS3の事前情報は、ほとんどなかった。日経クロステックがID.3の車両からICAS3を探したところ、韓国LG Electronics(LG電子)製であることが判明した(図1)。

図1 ICAS3の外観
図1 ICAS3の外観
ラベルには「ICAS3」という文字が確認できた。LG電子製である。(写真:日経クロステック)
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LG電子とVWで共同開発

 ICAS3の筐(きょう)体は金属製だった。内部には、基板が1枚入っており、米Qualcomm(クアルコム)のハイエンドのアプリケーションプロセッサー「Snapdragon 820」やオランダNXP Semiconductors(NXPセミコンダクターズ)の車載向け32ビットマイコン、スピーカー用のアンプ、映像伝送用のシリアルインターフェースチップなどが搭載されていた(図2)。全体として、カーナビゲーションシステムや車両情報表示を担うセンターディスプレーでの情報提示や音楽再生などに使われるのだろう。Snapdragonは、ユーザーに情報を提示するアプリケーション実行、NXPの32ビットマイコンは、CAN(Controller Area Network)を通じた車載ネットワーク接続機器とのやり取りを担っているとみられる。

図2 ICAS3の基板
図2 ICAS3の基板
Snapdragon 820やNXPの車載用32ビットマイコンなどを搭載する。写真の裏側には、デジタルアンプなどが搭載されていた。(写真:フォーマルハウト・テクノ・ソリューションズ)
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