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 ドイツVolkswagen(フォルクスワーゲン、VW)の電気自動車(EV)「ID.3」の調査は2次分解の局面に入った。取り外した部品を詳細に解析するために、さらに分解を進めていくと、VWの調達戦略が見えてきた。

 車載充電器をより詳しく調査するために、筐体(きょうたい)を切削して開けてみた(動画)。内部を構成する電子部品を確認すると、中国メーカーと日本メーカーの部品を数多く採用したことが分かった。

動画1 ID.3の車載充電器を切削する様子
(撮影:日経Automotive)
動画2  車載充電器の開封時の様子
内部を構成する部品は中国メーカー製と日本メーカー製が多かった。 (撮影:日経Automotive)

 日本メーカー製だったのは、変圧器とアルミニウム(Al)電解コンデンサーである(図1)。出口側の変圧器は、コイルなどを製造するスミダコーポレーション製だった。

 中央に6つ並ぶAl電解コンデンサーは、太陽誘電の完全子会社であるエルナー製だ。同Al電解コンデンサーは静電容量が390μFで、定格耐電圧が450Vである。EVは駆動用電池の出力電圧が高いため、車載充電器向けのAl電解コンデンサーは、こうした高耐電圧のものを使ったようだ。ID.3の駆動用電池の出力電圧は最大で408Vとなっている。

図1 ID.3の車載充電器内の日本メーカー製の部品
図1 ID.3の車載充電器内の日本メーカー製の部品
変圧器はスミダコーポレーション製で、Al電解コンデンサーはエルナー製。(撮影:日経クロステック)
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 中国メーカー製だったのはリアクトルと変圧器、フィルムコンデンサーである(図2)。4つのリアクトルと入口側に並ぶ3つの変圧器は、中国の変圧器メーカー深セン可立克科技(Shenzhen Click Technology)製だった。

 入口側の6つのフィルムコンデンサーは、中国のコンデンサーメーカーであるBM capacitor製だった。同フィルムコンデンサーは静電容量が7μFで、定格耐電圧が700Vである。

図2 ID.3の車載充電器の内部と中国メーカー製の部品
図2 ID.3の車載充電器の内部と中国メーカー製の部品
リアクトルと変圧器は深セン可立克科技(Shenzhen Click Technology)製で、フィルムコンデンサーはBM capacitor製。(撮影:日経クロステック)
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