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『日経テクノロジー展望2022 世界を変える100の技術』
『日経テクノロジー展望2022 世界を変える100の技術』

 ディープで面白い技術にテレビやビジネス誌が注目している。日経ビジネスは2021年12月17日に発行したムック『徹底予測2022』(日経BP)で、2022年に注目されるディープな技術を特集した。その一つが書籍『日経テクノロジー展望2022 世界を変える100の技術』(日経BP)でも取り上げた「食べられるロボット(可食ロボット)」である。テレビ番組も注目する可食ロボットはどういうものか、『世界を変える100の技術』から紹介しよう。なぜ可食ロボットが注目されるのか。同書を編集した日経BP 総合研究所の谷島宣之上席研究員が解説する。(技術メディアユニットクロスメディア編集部)

 「食べられるロボット」(可食ロボット)」は人間が胃や腸で消化できるロボット、すなわち食べられる素材で構成されたロボットを指す。食品加工工場で使うロボットの一部を可食材料で作る取り組みがある。さらに栄養カプセルのように口から入れられ、食道から胃へ移動し、消化されるロボットもある。

図 スイス連邦工科大学が開発した可食ロボット
図 スイス連邦工科大学が開発した可食ロボット
(出所:IEEE のWeb サイト)
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 人間が食べられ、しかもロボットの部品として利用できる素材としてゼラチンがある。ロボットの機械特性と同程度の弾性率を持つ。電気通信大学の新竹純助教はゼラチンを使った誘電エラストマーを3次元プリンターで作製し、電気ではなく空気圧によって動くアクチュエーターを製作した。可食ロボットの手など可動部分に使うことを想定する。シリコーン製空気式アクチュエーターと同等性能を示しているという。