今まさに、多くの企業がDX(デジタルトランスフォーメーション)に取り組んでいます。DXを成功に導くためには、業務の実情を理解した迅速なシステム開発が不可欠です。その切り札になるのは、開発の内製化です。
ITベンダー依存を脱却し、開発内製化を進めるために何をすればよいか。本書は、人材のリスキリング、ローコード開発の採用などにも目を配りながら、内製化の最前線を明らかにします。内製化に舵(かじ)を切ったDX先進企業の豊富な事例も掲載しました。
目次
第1部 内製化の最新トレンド
- 内製の極意
- DX推進の鍵、リスキリング
- 本番! ノーコード/ローコード開発
- ゲーム会社に学ぶ高速リリースの勘所
第2部 内製化の最新事例
- SOMPO、6万人で挑むDX
- ANA、コロナ禍の逆襲
- カインズ、高速開発の秘密はAPIの「部品庫」データ活用環境整え内製を推進
- 星野リゾート、大浴場の混雑状況をIoTで見える化「3密」回避の仕組みを4倍速で内製
- 三越伊勢丹、逆風下の「百貨店DX」
- 三井住友ファイナンス&リース、営業支援アプリをアジャイル開発 現場の要望、毎月追加
- 大和ハウス工業、人事部自らノーコードで内製 ITベンダーに頼らず俊敏開発
- 日清食品ホールディングス、現場自らノーコード活用 内製アプリでペーパーレス
- 住友生命保険、Azure・AWSに新基盤 ビッグデータ活用を推進
- 小林製薬、委託脱し内製化に挑む ローコードで開発期間半減へ
第3部 デジタルキーパーソンは語る
- コロナ禍でデジタル化の道筋が見えた DXの肝は「不得手なことこそ内製せよ」―LIXILグループ
- リモートワークを極める 社内ITの「脱・内製」を推進―ヤフー
- デジタル人材を1000人育成 「出島」つくらず本業を変革―クレディセゾン
- 7000万の顧客接点を活用 データ分析で新事業生む―マツモトキヨシホールディングス
第4部 内製化に挑む企業へのヒント
- 業務プロセスの定義は難題、情報システム部門が旗振りを
- 「いないから育成しよう」では駄目 潜在ビジネスアナリストの活用を
- 電子計算機が輝いていた50年前 当時生まれた知恵は今でも有効
- 一貫した「論」が不可欠 ハウツーだけでは不十分
- 創造力が問われる時代 アートに接してみよう
- 過去40年間で最も変わったこと すべてをつなぐ社会基盤の成立
- 歴史無き日本の情報システム 過去に学ばず同じ失敗が続く
- ITの将来予測で流れを把握 自社のシナリオ作りに使う
- DXもITも迷信である 付き合うがとらわれない
事例で学ぶDX推進の切り札
著者●日経クロステック 編/定価●2750円(10%税込み)/発行●日経BP/判型●A4変244ページ/発行日●2022年2月8日/ISBN 978-4-296-11177-0