デジタルトランスフォーメーション(DX)の機運が高まるなか、従来とは異なるIT基盤が求められている。必要なのは、開発・改修のスピードを高めたり、多様なビッグデータを速やかに活用したりできるIT基盤だ。先行ユーザーの活用状況や工夫を紹介する。

失敗しない「DX基盤」の作り方
目次
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ヤフーが3種のコンテナ基盤、高速開発で必要とした理由
CaaS(コンテナ・アズ・ア・サービス)、PaaS(プラットフォーム・アズ・ア・サービス)、FaaS(ファンクション・アズ・ア・サービス)――。ヤフーはこれら3種のコンテナ基盤を活用している。いずれも開発、改善のサイクルを回すスピードを高める上で欠かせないIT基盤として定着したという。
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FAQシステムは会話形式でアクセス、前田建設がチャットUIの導入を進める理由
前田建設工業は音声またはテキストによるチャットユーザーインターフェース(UI)をDX基盤の一つと位置付けている。同社のシステムは、分かりやすさや使いやすさが求められる。建設現場で業務を担当するのは、ITに詳しい人ばかりではないからだ。
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DXの「エンジン」になるIT基盤、先行事例に見る2つの不可欠な要素とは
デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進に伴い、IT基盤の要件が高度化してきた。素早くサービスを生み出し、改善を続けるには「DevOps基盤」が必要だ。データに裏打ちされた改善を行う上で「データ分析基盤」も不可欠である。これら2つの要素が「エンジン」となってDXの推進力を生み出す。
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Excel転記から脱却した協和キリン、AWSにDWH構築し2つのBIツールを使い分け
医療用医薬品などを手掛ける協和キリンの高崎工場は、デジタル化プロジェクトを通じ、データ活用を深めてきた。従来Excelに転記していたデータをAmazon Web Services(AWS)上に集めるよう変更。AWSのデータウエアハウス「Amazon Redshift」にデータをロードした上で、2つ…
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マイクロサービスに挑むオイシックス、既存システムの機能とデータをどう切り出すか
DX(デジタルトランスフォーメーション)を支えるアプリの開発手法の1つとして、「マイクロサービスアーキテクチャー」が注目を集めている。独立性の高い比較的小さなソフト部品(マイクロサービス)を連携させてシステムを実現する。1つのサービスを変更したときの影響範囲を限定し、素早く改変できるのがメリットだ…
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マイクロサービスの弊害を乗り越える、コニカミノルタが採用した「サイドカー」
マイクロサービスアーキテクチャーに取り組む際、サービスを疎結合にすることで生じる弊害もある。それが共通処理の実装だ。例えばシステム監視やログ管理などの機能は多くのサービスで必須だが、それぞれのサービスに実装するのは手間がかかる。しかも共通機能の仕様変更が発生した場合、影響範囲が大きくなる。こうした…
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DWHとデータレイクを運用する住友生命、なぜ2つのデータ分析基盤が必要なのか
住友生命保険は、2つのクラウド上にそれぞれデータ分析基盤を構築し、データ活用を加速させている。
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三越伊勢丹はDXで「4倍速開発」、下支えする2つのIT基盤とは
三越伊勢丹がデジタルトランスフォーメーション(DX)の取り組みを加速させている。オンライン接客「三越伊勢丹リモートショッピングアプリ」や、3D計測による靴の提案「YourFIT365」など、デジタル技術を駆使したサービスを矢継ぎ早に繰り出してきた。注目すべきは開発スピードだ。
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ZOZOがAPIゲートウエイを「自作」、クラウドのサービスは使わないワケ
ZOZOは「ZOZOTOWN」のシステム刷新を進めている。IT子会社のZOZOテクノロジーズが中心となって2017年から、オンプレミス(自社所有)環境からクラウドへ移すと同時に、マイクロサービスアーキテクチャーに移行しているところだ。
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東京海上日動が新たな「データ活用基盤」でDX加速、AIアプリを次々生み出す
東京海上日動火災保険はデジタルトランスフォーメーション(DX)を加速させるため、新たなデータ活用環境をAWS(Amazon Web Services)上に構築し、社内外のデータを集めて分析する体制を整えた。既に、営業指標を可視化したり、保険請求の不正検知アプリを生み出したりする成果を上げている。