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 かつてオートネゴシエーションの技術が未成熟だったころはトラブルが多く見られた。だが、「技術が成熟した最近ではあまり聞かなくなった」(ネットワンシステムズ ビジネス開発本部 第1応用技術部 データマネージメントチームの鈴木 淳志氏)。「例えば相性による問題などは、ここ最近経験したことがない」(ユニアデックス テクニカルサポートセンター テクノロジアーキテクチャ部 一課 課長の大須賀 怜氏)。

 一方でオートネゴシエーションは物理レイヤーで実施されるため、「通信の中身の解析が難しく、やりとりを調べられるツールが限られている」(ユニアデックスの大須賀氏)。ただ、典型的なトラブルの原因を知っていれば、解決の糸口をつかみやすい。ここではいくつかのトラブルと対策を紹介する。

選択された伝送速度が出ない

 オートネゴシエーションを有効にしたスイッチで、サポートする最高速度でリンクがつながっているのに、速度が出ないケースがある。これはLANケーブルの品質によるものだ。

オートネゴシエーションで決めた伝送速度が出ない
オートネゴシエーションで決めた伝送速度が出ない
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 オートネゴシエーションはあくまで機器が対応する速度を決めるだけで、それらをつなぐLANケーブルの品質は考慮しない。

 例えば、10GBASE-Tについて、Cat.6AのLANケーブルなら最大100mまで10Gビット/秒の速度を出せるが、Cat.6では55mまで。それ以上の距離ではエラーが増えて速度が低下する。こうしたトラブルは「エラーフレームの数を調べればLANケーブルに問題があると分かる」(ヤマハ広報)。

 そうした場合の対処法としては、オートネゴシエーションでの最高速度をコマンドでスイッチに設定する方法がある。例えば、10GBASE-T対応のスイッチでLANケーブルがCat.5eの場合、10Gビット/秒ではエラーが発生するので、最高速度の規格を2.5G/5GBASE-Tに設定すればよい。

オートMDI/MDI-Xが無効に

 オートネゴシエーションを無効にすると、それと連動してオートMDI/MDI-Xまで無効になってしまう製品がある。オートMDI/MDI-Xとは、ストレートケーブルとクロスケーブルを判別し、送信と受信を適切に切り替える機能である。