難易度が高く、数年間もかかるようなデジタルトランスフォーメーション(DX)案件に参画しているビジネスパーソンもいるだろう。このようなプロジェクトについては、順調にいくことはほとんどなく、たいてい不調に陥るものだ。
プロジェクトが不調に陥ったとき、どのようにして自身や部下を奮い立たせればいいのだろうか――。日清食品ホールディングス・執行役員CIO(最高情報責任者)を2021年3月末まで務め、同社でDXをけん引してきた喜多羅滋夫氏に、この質問をぶつけてみた。
名物CIOとはいえ全てのプロジェクトを順調に進めてきたわけではなく、コテンパンに打ちのめされた過去もあるのだ。それでも自身や部員の心が折れないよう、喜多羅氏が実践していたこととは。
Chapter13の要点- コテンパンに打ちのめされることもある
- 過去の成功を思い出す、よく寝る、おいしいものを食べる
- 大型プロジェクトが何事もなく順調にいくことはない
- 「小さな成果を積み重ねよう」という考え方が大切
- 「できていない」ばかりではなく「できている」ことに目を向ける