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 2021年6月28日~7月1日にスペイン・バルセロナで開催された「MWC Barcelona 2021」の会場は毎日盛況だった。今回は「間隔を空けて立って下さい」と係員に誘導されながらも、多くの人が集まっていたブースや講演を紹介する。

5Gサービスが始まったばかりだが、早くも6Gの講演が多かったのも今回のMWCの特徴だ
5Gサービスが始まったばかりだが、早くも6Gの講演が多かったのも今回のMWCの特徴だ
(撮影:柏尾 南壮)
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Submer:サーバーを液浸冷却

 サーバーの高性能化に伴い、冷却にかかる消費電力量も増大している。いかに効率よくサーバーを冷やすか。その1つの解として、開催地スペイン・バルセロナに本社を置くSubmer(サブマー)が提案していたのが、電子機器を機体ごと液体に沈める「immersion cooling(全没冷却)」である。同社のブースでは50cm四方の水槽に同社開発の絶縁性の液体が満たし、その中に市販のPCやサーバーから冷却ファンを外したものを沈めて稼働させる展示を行っていた。

植物由来の冷却液プールに沈められたサーバー。バルセロナに本社を置くSubmerは環境に優しくコストパフォーマンスの良い冷却手段をアピールしていた
植物由来の冷却液プールに沈められたサーバー。バルセロナに本社を置くSubmerは環境に優しくコストパフォーマンスの良い冷却手段をアピールしていた
(撮影:柏尾 南壮)
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 液体に指を入れてよいと言われたので、感電の恐怖を抱きながら指を浸してみると、温度は人肌であった。指をこすり合わせてみると、サラサラとしていた。拭き取った布の変色などを見ると油に近い印象だ。説明員によると、液体は植物由来で、中毒性はなく、蒸発しない。また副次的な効果として、マシンを液体に沈めるのでホコリの心配も不要とのこと。液体は10年以上取り換え不要で、メンテナンス費用や電気代が大幅に抑制可能とのことであった。

 適用先としてはサーバーの冷却に加え、昨今、消費電力の大きさで話題となった仮想通貨マイニング機器などへの採用を目指している。