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地域密着で課題を解決

 DNSはd gardenを契機にアウトドア用品の販売に乗り出し、2021年5月には「WOODS」の名称でアウトドア用品のセレクトショップを熊本県菊池市で開いた。同じ敷地内には同社が運営する通常のドコモショップもあり、「相乗効果で顧客も販売も増えている」(米澤社長)。

2021年5月にオープンしたアウトドア用品のセレクトショップ「WOODS」。同じ敷地内には同社運営のドコモショップがあり、相乗効果を狙う
2021年5月にオープンしたアウトドア用品のセレクトショップ「WOODS」。同じ敷地内には同社運営のドコモショップがあり、相乗効果を狙う
出所:DNS
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 同社は他にも様々な試みを進める。例えばグループ会社でメルセデス・ベンツやBMWなどの正規販売店を手掛け、d garden 東バイパス店では駐車場スペースを使ってクルマとICTの連携デモも展示している。

スマホでクルマのドアを解錠するデモの様子
スマホでクルマのドアを解錠するデモの様子
出所:DNS
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 眼鏡や補聴器などと組み合わせた販促も強化していく。関連企業が手掛ける「メガネのヨネザワ」では、地域の顧客を訪問して眼鏡の洗浄や点検、補聴器の調整などを実施する「検診カー」を提供している。ドコモショップのスタッフも同乗して携帯端末を点検したりスマホ教室を開いたりする機会を増やす考え。どちらも地域密着型のビジネスで相乗効果が見込めるという。DNSの米澤社長は「顧客とより密着し、携帯電話に限らず様々な商品やサービスの提供を通じて地域の課題を解決していくことが我々の使命。独自色を出して勝ち残っていく」と力を込める。

 NTTドコモはd gardenとは別に「d school」「d stairs」といった店舗も展開し、販売代理店の工夫を引き出しながら改革を急ぐ。2021年2月には他社に先駆け、販売代理店による独自商材の取り扱いを全面解禁する方針も打ち出した。

 もっとも、販売代理店の業容拡大を巡っては賛否が分かれる。ある程度の規模を持った販売代理店であれば独自商材を開拓する余裕があるが、数店舗を運営する小規模な代理店にその余力はない。そもそも代理店が個々に工夫するより、「資金力で格段に上回る携帯大手が開発した商材のほうがはるかに成功する確率が高い」(販売代理店社長)との指摘もある。「代理店の独自路線」と「携帯大手との協調路線」の両面で今後の在り方を模索していく必要がある。