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周波数は特性を押さえて選択

 無線LANルーターのカタログやパッケージには「5GHz」と「2.4GHz」といった表記がある。これは無線LANで利用する5GHz帯と2.4GHz帯という周波数帯を示している。

 Wi-Fi 6は5GHz帯と2.4GHz帯の両方の周波数帯を利用できる。この周波数帯には特性があり、それぞれにメリットとデメリットがある。

 5GHz帯は無線LAN機器のみが利用する周波数帯だ。このため、電波を使うほかの機器や家電などと干渉しにくい。Wi-Fi 6では、最高速度は5GHz帯のほうが2.4GHz帯よりも速くなる。

 5GHz帯のデメリットは遠方まで電波が届きにくい点だ。周波数が高くなると壁や扉といった障害物があると電波が弱まりやすいという欠点があるからだ。また5GHz帯の一部は日本国内では屋内専用になっているため、屋外で利用できない。

 一方の2.4GHz帯は周波数が低い分、障害物に強く遠くまで電波が届きやすい。このため、無線LANルーターから見通しが悪い、遠い場所に置いた端末を接続するときは2.4GHzを選択する。

 2.4GHz帯のデメリットは無線LAN以外の用途でも利用されるため、周辺の環境によっては通信速度が大幅に低下する点だ。例えば、パソコン関連では無線接続のキーボードやマウス、Bluetooth機器が2.4GHz帯の電波を使う。家電では電子レンジやリモコン式のおもちゃなどに利用される。特に電子レンジの利用中は速度が低下しやすい。

 2021年時点で販売されている製品はほとんどが5GHz帯と2.4GHz帯の両方の周波数帯に対応している。ただ旧型製品の中には一方にしか対応していない製品もあるので注意が必要だ。

 なお、6GHz帯を使うWi-Fi 6として「Wi-Fi 6E」という規格もある。ただし日本国内で6GHz帯を無線LANとして使うには電波法の整備が必要なため、国内で製品が登場するのはしばらく先になるとみられる。

2021年時点で販売されているWi-Fi 6ルーターはほとんどが5GHz帯と2.4GHz帯の両方を利用できる。パッケージにはそれぞれの周波数帯の最高速度が記載されていることが多い
2021年時点で販売されているWi-Fi 6ルーターはほとんどが5GHz帯と2.4GHz帯の両方を利用できる。パッケージにはそれぞれの周波数帯の最高速度が記載されていることが多い
撮影:田代 祥吾
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