
1年延期となった東京オリンピック・パラリンピックが2021年7月23日にいよいよ開幕する。新型コロナウイルスの感染拡大が続き、縮小開催を選んだわけだが、今もって感染対策は運営上の最重要課題とも言える。その対策を下支えするのがデジタルの力だ。例えば大会関係者を包み込むように隔離する「バブル方式」や、入場者数を制限する競技場などにも生かされている。最新動向を追った。
1年延期となった東京オリンピック・パラリンピックが2021年7月23日にいよいよ開幕する。新型コロナウイルスの感染拡大が続き、縮小開催を選んだわけだが、今もって感染対策は運営上の最重要課題とも言える。その対策を下支えするのがデジタルの力だ。例えば大会関係者を包み込むように隔離する「バブル方式」や、入場者数を制限する競技場などにも生かされている。最新動向を追った。
東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会は2021年9月30日、「大会運営に影響を及ぼすサイバー攻撃は確認されなかった」と理事会で総括した。警察庁も「運営を妨害するサイバー攻撃による被害はなかった」と同年9月9日に公表。「東京大会はサイバー攻撃から守られた」と関係者の評価はほぼ一致した。
新型コロナウイルス感染症が猛威を振るうなか、2021年7月23日~9月5日に開催された東京オリンピック・パラリンピック。開催都市である東京都や政府は外出自粛を呼びかけ、自宅観戦の手段として利用者を大きく伸ばしたのが競技動画のネット配信サービスだ。
東京オリンピック・パラリンピックでは競技の映像データが選手の活躍を支援した。国を挙げた支援の一例が、国立スポーツ科学センター(JISS)が運営する映像データベース「JISS nx」である。
日本が東京オリンピックで獲得した金メダルの数は過去最多の27個を記録した。躍進につながった要因の1つに、体重や疲れ具合といった選手の「コンディション」を管理するデジタルツールの存在があった。ユーフォリアの「ONE TAP SPORTS」だ。
東京オリンピックは2021年8月8日の閉会式に向けて、大会運営面では大きなトラブルなく競技が進んでいる。テロ対策を含めた厳重な警備と円滑な大会運営への努力は、2021年8月24日に開幕する東京パラリンピックでも続く。警備から混雑回避までの大会運営の一翼をデジタル技術が担っている。
東京オリンピック・パラリンピックでは全33競技について、9500時間を超える競技映像を制作する。今大会はこの競技映像の制作・中継におけるデジタル技術導入で前進した。五輪では初めて競技映像の制作システムをクラウド環境に全面移行し、日本で放送権を持つNHKと民放は全競技のネット同時配信に踏み切ったから…
東京オリンピック・パラリンピックでは競技を捉えるデジタル技術が大きく進化している。その水準は陸上競技や競泳などのレース過程を再現できるほどだ。支えるのは新型のセンサーやAI(人工知能)による画像処理である。
東京オリンピック・パラリンピックが2021年7月23日に開幕し、大きな混乱なく競技が進んでいる。組織委員会が感染者を毎日公表できているのは、検査結果などのデータ化を含めて感染防止に必要な日々の状況把握が一通り機能している証しでもある。
アリババクラウドは2021年7月19日、東京オリンピックのメディア関係者向けに非接触で「名刺交換」ができるデジタルピン「Alibaba Cloud Pin」を提供すると発表した。
米Intel(インテル)は2021年7月20日、東京オリンピックの大会運営や各競技の視聴を支援する技術群を発表した。インテル日本法人の鈴木国正社長は今回発表分を含む複数の技術を東京五輪で使っているとし、「今後もスポーツとテクノロジーの融合、安心安全な大会運営に貢献する」と語った。
延期から1年、東京オリンピック・パラリンピックが2021年7月23日にいよいよ開幕する。日本における新型コロナウイルスの感染拡大状況は予断を許さず、観客数を大きく制限して開催することとなった。競技場や日程によっては無観客となる競技が出てくる可能性も残る。