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 三菱地所と三菱地所設計は3月11日、千代田区丸の内2丁目で復元工事を進めている「三菱一号館」の施工現場を公開した。三菱一号館は地下1階、地上3階建てのレンガ組積造で、床面積は約6000m2。完成後は美術館になる。2009年の春に建物が完成して、2010年春の本格オープンを目指す。

三菱一号館の外観イメージ。展示室の面積は約800m<sup>2</sup>で年間の来場者数は30万人を見込む(資料:三菱地所)
三菱一号館の外観イメージ。展示室の面積は約800m2で年間の来場者数は30万人を見込む(資料:三菱地所)
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三菱一号館と隣接する丸の内パークビルディングの建設現場。三菱一号館と丸の内パークビルディング、敷地内に設ける一号館広場とを合わせた総事業費は約750億円(写真:日経アーキテクチュア)
三菱一号館と隣接する丸の内パークビルディングの建設現場。三菱一号館と丸の内パークビルディング、敷地内に設ける一号館広場とを合わせた総事業費は約750億円(写真:日経アーキテクチュア)
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 三菱一号館は英国人のジョサイア・コンドルが設計し、1894年に丸の内地区で初の近代オフィスビルとして完成。1923年の関東大震災にも耐えた。その後、周辺地盤の不同沈下やJR横須賀線の地下工事などによって耐震性に対する懸念が増したことと、高度経済成長期に丸の内地区でオフィス需要が急増したことなどを理由にして、1968年に解体されていた。

 復元工事では、できる限り建設当時の施工法を用いる。例えば、レンガは一つずつ型枠に入れ、乾燥させてから焼いて製造する。この製法を採用することで、「しっとりした表面の質感を再現した」と、三菱地所設計建築設計部主幹の野村和宣氏は語る。レンガは日本国内での製造が困難だったので、中国の2カ所の工場でつくった。構造用と化粧用の2種類の仕様を設けた。