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 東京五輪・パラリンピックの会期が折り返し地点を通過し、続々とメダリストが決定。合わせて出番が増えてきたのが「リサイクル表彰台」だ。リサイクルプラスチック、3Dプリンター活用の両面で五輪・パラリンピック史上初の試みとなる。表彰台も「レガシー」である、という大会の考え方を反映させている。

 リサイクル表彰台は、「使い捨てプラスチックを再生利用した表彰台プロジェクト~みんなの表彰台プロジェクト~」として実現したものだ。

 素材提供には、米P&GグループのP&Gジャパンが協力。東京大会のエンブレムを手掛けた美術家の野老朝雄氏がデザイン、慶応大学環境情報学部の田中浩也教授が設計統括を担い、3Dプリンターを活用して表彰台を製作した。

東京五輪「柔道」表彰式準備の様子。この日の全試合終了後、設営が始まった。1つの台の大きさは約1.2m四方、高さは20cm強、重さは約50kg(2021年7月28日)(写真:日経クロステック)
東京五輪「柔道」表彰式準備の様子。この日の全試合終了後、設営が始まった。1つの台の大きさは約1.2m四方、高さは20cm強、重さは約50kg(2021年7月28日)(写真:日経クロステック)
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東京五輪「柔道」表彰式準備の様子。台のパーツが順次組まれる(21年7月28日)(写真:日経クロステック)
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東京五輪「柔道」表彰式準備の様子。銅メダリストが2人のため、台のパーツを追加(21年7月28日)(写真:日経クロステック)
東京五輪「柔道」表彰式準備の様子。銅メダリストが2人のため、台のパーツを追加(21年7月28日)(写真:日経クロステック)
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 P&Gは過去の知見を活用し、同プロジェクトに臨んだ。2019年6月から9カ月間、イオングループの総合スーパーやドラッグストアなど約2000店舗で洗剤用など使用済みのプラスチック容器を回収。さらに全国113の学校などからの協力も得て、約24.5tを回収した。

 回収したプラスチックは、海洋プラスチックと合わせて再生材にリサイクル。これを全98台の表彰台の製作に利用している。全てのプラスチックパーツにリサイクルプラスチックを用いた。プラスチック処理時の環境負荷や海洋プラスチック汚染が地球環境保全のために課題となる中、資源の再利用による持続可能な社会の実現を目指したプロジェクトだ。

東京五輪「柔道女子70キロ級」表彰式の様子(21年7月28日)。金メダリストの新井千鶴選手(日本)が表彰台に上がる(写真:日経クロステック)
東京五輪「柔道女子70キロ級」表彰式の様子(21年7月28日)。金メダリストの新井千鶴選手(日本)が表彰台に上がる(写真:日経クロステック)
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