2021年5月、米アップル(Apple)は新型のiPad Pro(2021年モデル)を発売した。11インチと12.9インチの2サイズで展開し、特に12.9インチにはシリーズで初となるミニLEDバックライトを採用した。本コラムでは、主にその分析・分解記事を掲載する。

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2021年版iPad Pro徹底分解
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M1搭載iPad ProはMacBook? メイン基板の比較で違い鮮明
米Appleは、Mac用のメインプロセッサーを米Intel製からArmベースの自社設計SoC(System on a Chip)「Mシリーズ」に変更し始めた。そんな中、2021年5月に発売した新型の「iPad Pro」では、メインプロセッサーに「M1」を搭載した。
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AppleのミニLEDは「思ったより普通」、量産に向くシンプルな実装
「Appleのような規模でミニLEDバックライトを量産できれば、他の主力製品にも展開できるほど、低コスト化できるのではないか」。そうディスプレー技術者が感じるほど、米Appleが新たに採用したミニLEDはシンプルな実装だった。一方、LEDのサイズは約200μm角で、このまま量産体制が整ってもマイク…
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技術者も唸る新iPadのミニLED輝度制御、Appleのハロー現象対策
米Appleが新規採用したミニLEDバックライトは、単なる輝度の変化だけでなく、4段階の中間領域を設けた高度で細かい輝度制御を実現していた。同社が2021年5月に発売した新型「iPad Pro」を分解し、ミニLEDバックライトを搭載する液晶ディスプレーを分析。ミニLEDバックライトのみでの動作を観…
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新iPad ProのミニLEDディスプレーの画質を評価、液晶で有機EL級
米Appleが2021年5月に発売した新型「iPad Pro」の液晶パネルで採用したミニLEDバックライト。高輝度かつ高コントラスト比で低消費電力といった、従来の液晶パネルや有機ELを超える「夢のディスプレー」技術の1つであるが、製造コストの高さなど大きな壁が立ちはだかる。まずはディスプレー性能の…