全2279文字
PR

電話作戦は縛りがきつく却下

 IT技術を利用して日々の安否を確認できないかと思い、いろいろと策を練った。まず考えたのは音声電話だ。ただ、さすがに毎日電話をするのは、精神的な縛りがきつくて重荷に感じる。本人に打診しても、そんな必要はないと言下に却下されてしまった。先方も縛られたくないようだ。

 次に考えたのはLINEでのメッセージ交換だが、メッセージを送っても数日間、既読にならないときもあり、こちらも日々の安否確認という意味では、心もとない。返事がなくても既読になるだけで安心するのだが、普段からこまめにチェックする習慣がないのでしかたない。

 そうなると、生活動線の中で何らかの動作に応じて、安否のメッセージが自動送信されるIoT系のシステムはどうだろうか。それであれば特に意識する必要もなく、自動的に安否が分かる。

 まず考えたのは、象印マホービンの「みまもりほっとライン」だった。通信機能を内蔵した電気ポットを毎日使っていれば安否情報が自動送信される。ただ、ポットのレンタル料が含まれているとはいえ、初期費用5500円(税込み、以下同)に加え、月額3300円の利用料は、ちょっとばかりハードルが高い。

 いろいろと探した結果、ヤマト運輸が提供する「見守りサービス あんしんハローライトプラン」というサービスに行き着いた。これは、通信機能を内蔵した電球を屋内のどこかに設置し、電球をオン/オフすると安否情報が送信されるというもの。電球には、SIMが内蔵されており、携帯電話のネットワークに直接接続するので、Wi-Fiが不要である点も気に入った。

初期費用なし、月額1078円(税込み)でSIM内蔵の電球を設置してくれる。設置費用は無料で、ヤマト運輸の担当者が出向いて行う(同社サイトより引用)
初期費用なし、月額1078円(税込み)でSIM内蔵の電球を設置してくれる。設置費用は無料で、ヤマト運輸の担当者が出向いて行う(同社サイトより引用)
(出所:ヤマト運輸)
[画像のクリックで拡大表示]

SIM内蔵電球をトイレに設置

 トイレにある通常の電球をあんしんハローライトプランの電球と交換してもらった。ヤマト運輸の担当者が出向いて設置してくれるので、筆者が岡山まで出向く必要はない。筆者としては電球がどのようなものかを確認したくて、実家に行く気満々だったのだが、新型コロナウイルス第4波の最中で、ワクチン未接種だったこともあり、「コロナが怖いから来るな」と断られてしまった。

 母親が言うには、交換作業は「大して時間がかからなかった」。それはそうだろう。既存の電球をSIM内蔵電球に交換するだけだ。SIMの固有情報はあらかじめ設定されているものと思われる。電球ソケットにセットするので電源を別途用意する必要もない。

トイレに設置したSIM内蔵電球。90歳の母親が写真をLINEで送付するのは初めてなので、ピンボケなのはお許しあれ。ドコモの「らくらくスマートフォン」を使っている
トイレに設置したSIM内蔵電球。90歳の母親が写真をLINEで送付するのは初めてなので、ピンボケなのはお許しあれ。ドコモの「らくらくスマートフォン」を使っている
(筆者の母親が撮影)
[画像のクリックで拡大表示]