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ペン先の追従性に優れ、細かい文字も書き込みやすい

 E Inkディスプレーの表面は適度なざらつきがあるタイプだ。付属のスタイラスペンでメモを書いたり線を引いたりすると、まるで鉛筆のような感触で心地良い。ペン先が触れている場所と自分がタッチしたい場所のずれもない。

 スタイラスペンの反対側で画面をこすったり、ボタンを押しながらペン先でタッチしたりすると、消しゴム機能が使える。手書き部分をコピーして別のところに貼り付ける機能もある。

ペン先で触れている部分と、手書きメモを追加したい部分のずれは感じなかった
ペン先で触れている部分と、手書きメモを追加したい部分のずれは感じなかった
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 ペン操作の追従性にも優れている。ペン先の軌跡はすぐに画面上に現れる。小さい文字や複雑な漢字を書いても、画面上にそのまま反映される。自分の思い通りの場所に、好きなように書けるため、「この感覚が欲しかったんだ!」と叫びたくなるような感動があった。

 筆者が普段編集作業に携わっているA4変形判の雑誌をPDF化し、クアデルノで表示させてみると、ほぼ実寸サイズに近かった。タッチ操作のピンチイン、ピンチアウトで各部を縮小・拡大できるので、細かい部分の文字を修正したり、指定を入れたりする作業も思いのままだ。

左がクアデルノで表示したPDFの画面、右がPDFを印刷した紙だ。サイズ感はほぼ同じだった。(表示しているPDFは、厚生労働省が公開している「職場における新型コロナウイルス感染症対策のための業種・業態別マニュアル」)
左がクアデルノで表示したPDFの画面、右がPDFを印刷した紙だ。サイズ感はほぼ同じだった。(表示しているPDFは、厚生労働省が公開している「職場における新型コロナウイルス感染症対策のための業種・業態別マニュアル」)
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拡大縮小もできる。写真のように拡大しても精彩だ
拡大縮小もできる。写真のように拡大しても精彩だ
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 画面がモノクロなので、文字を書き入れても目立たないのでは?と心配する人もいるかもしれない。実はこれも杞憂(きゆう)だ。ペン先の色として赤と青、黒を選択できるので、重要な指定は赤、補足の書き込みは青などと使い分けられるようになっている。

 クアデルノ上ではモノクロでしか表示できないが、手書きした後のPDFファイルをPCで確認すると色分けが反映されて表示される。手書き文字をより分かりやすくしたいなら、PDFをグレースケール化して赤や青が目立つようにすればよい。

クアデルノで編集したPDFファイルをPCで見ると、手書きメモには色が付いていることが分かる。指定の内容によって赤と青のペン先を使い分けるとよいだろう
クアデルノで編集したPDFファイルをPCで見ると、手書きメモには色が付いていることが分かる。指定の内容によって赤と青のペン先を使い分けるとよいだろう
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 E Inkディスプレーならではのデメリットはある。最近のタブレットでは、ページの切り替えは一瞬だし、拡大縮小も指先の動きに合わせてぬるぬると操作できる。E Inkディスプレーのクアデルノだと、画面切り替えや拡大縮小の際に描画がワンテンポ遅れる傾向がある。