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 しかし、抜群の書き心地と手書き文字の入力機能の充実を考えれば、描画の遅さは十分妥協できるレベルだ。今まで試してきたE Inkディスプレーを搭載する電子ペーパーデバイスと比べると、応答性は良いと感じた。

 クアデルノとしては第2世代である今回のモデルは、CPUやメモリーの性能引き上げで反応速度を20%向上したという。そうした改善も、使い勝手の良さに貢献しているのだろう。

PCとクアデルノは無線で同期、優れた使い勝手

 クアデルノにファイルを転送する場合、microSDメモリーカードなどは不要だ。

 PCにインストールしたQUADERNO PC Appの上部に、「電子ペーパーに入れる」というボタンがある。それを押して表示されるダイアログからファイルを指定すればよい。すると、ペアリングされたクアデルノにファイルが転送されて手書きできるようになる。

「QUADERNO PC App」は、クアデルノで作業したファイルをPCで管理するためのアプリだ
「QUADERNO PC App」は、クアデルノで作業したファイルをPCで管理するためのアプリだ
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「電子ペーパーに入れる」というボタンを押すと、PDFをクアデルノに転送するダイアログを表示する
「電子ペーパーに入れる」というボタンを押すと、PDFをクアデルノに転送するダイアログを表示する
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 このほか、PFUのドキュメントスキャナー「ScanSnap」シリーズを使ってPDF化した文書を取り込む機能もある。クアデルノとScanSnapを無線LANで接続すると、ScanSnapでスキャンした文書がクアデルノのストレージに保存される。

 クアデルノに取り込まれたファイルは、作業したり一定の時間が経過したりしたタイミングで、QUADERNO PC Appが管理するフォルダーに保存されているファイルと同期する。クアデルノは無線LANとBluetoothに対応しているため、PCとUSBケーブルで接続しなくてもワイヤレスで自動的に同期が済む。

無線LANやBluetoothでPCとクアデルノを接続すると、クアデルノで作業中のファイルをアプリケーション側のドキュメント一覧で確認できる
無線LANやBluetoothでPCとクアデルノを接続すると、クアデルノで作業中のファイルをアプリケーション側のドキュメント一覧で確認できる
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 クアデルノで作業中のファイルをPC上で開きたい場合は、QUADERNO PC Appの「ドキュメント一覧」というボタンを押して表示されるファイル一覧をまず開く。このリストから、開きたいファイルをダブルクリックすればよい。クアデルノからPCにいちいち手動でファイルをコピーする必要はない。その時点での作業内容をPCに保存する「エクスポート」機能もある。

 このようにクアデルノ上で作業したファイルの管理はシンプルで分かりやすく、総じて使いやすい。手書きメモや電子ノートとしての機能に特化し、PCとのやり取りをスムーズにするために、さまざま工夫が凝らされていることがよく分かる。

 なおクアデルノの内蔵メモリー(ストレージ)は32GBだ。今回試用したモデルでは管理領域などを除くと空き容量が25.05GBだった。残り容量もこのQUADERNO PC Appから簡単に確認できる。容量が足りなくなりそうな場合は、クアデルノで作業中のファイルを削除すればよい。こうした作業も「ドキュメント一覧」のファイルリストから簡単にできる。